研究課題/領域番号 |
19H02098
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分20010:機械力学およびメカトロニクス関連
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研究機関 | 東京都市大学 |
研究代表者 |
野中 謙一郎 東京都市大学, 理工学部, 教授 (30298012)
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研究分担者 |
関口 和真 東京都市大学, 理工学部, 准教授 (80593558)
大貝 晴俊 早稲田大学, 理工学術院(情報生産システム研究科・センター), 名誉教授 (80367169)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
11,570千円 (直接経費: 8,900千円、間接経費: 2,670千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2019年度: 7,020千円 (直接経費: 5,400千円、間接経費: 1,620千円)
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キーワード | SLAM / MHE / 実時間最適化 / 動的環境 / モデル予測制御 / 物体追跡 |
研究開始時の研究の概要 |
SLAM(Simultaneous Localization and Mapping)は,センサ計測した周囲の形状から自己位置推定と地図構築を同時に行う手法で,今日では広く利用されている.しかし,周囲の移動体は一般に別処理で扱われるためプログラムが複雑になる.本研究では、MHE(Moving Horizon Estimation)によるベイズフィルタの枠組みを通じて移動体の位置推定もSLAMに統合し,モデル予測制御で発展した実時間最適化手法を応用して高速計算する.そして,電動車いすの人混みでの走行実験と,自動車の市街地走行実験により,人などに囲まれた環境における本手法の実用性を検証する.
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研究成果の概要 |
この研究では,動的な移動体がある環境における自己位置と地図の同時推定(SLAM)の研究に取り組みました. SLAMは移動ロボットや自動運転車で一般的に使用される手法ですが,従来の手法の多くは移動体の影響を受けていました.本研究では,モデルに移動物体を明示的に取り込み,静的物体と移動物体の両方を推定する新しいSLAMの構築に取り組みました.移動体を識別せずに地図が崩れないようにするためにMoving Horizon Estimation (MHE)を導入し,地図のロバスト性を向上させています.加えて特異環境でのSLAMの精度向上にも取り組みました.それらは実際の環境で有効性を確認しました.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
SLAMは地図生成の手法として広く使われていますが,一般的に建物や壁など静的な物体が対象でした.一方で移動体が含まれる場合は,静的物体と移動体の情報を分けて,別々に推定することが一般的でした.本研究ではMoving Horizon Estimation(MHE)を用いることで,動的物体を扱うモデルとそれに対応した評価関数を導入しました.これにより,動きのある物体が含まれた環境でも,移動物体の抽出などの処理を施すことなく,地図を生成し,移動物体を追跡する新しいSLAMの基礎を構築しました.これに加えて,遮蔽の生じる移動体の追跡や特異環境での推定などの成果もあげることができました.
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