研究課題/領域番号 |
19H02109
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分20020:ロボティクスおよび知能機械システム関連
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研究機関 | 名古屋工業大学 |
研究代表者 |
佐野 明人 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (80196295)
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研究分担者 |
池俣 吉人 帝京大学, 理工学部, 准教授 (70467356)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2021年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2020年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2019年度: 5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
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キーワード | 歩行・走行ロボット / 受動的力学機序 / 深層学習 / ヒト歩行・走行 / ロボティクス |
研究開始時の研究の概要 |
受動的な力学機序を規範とすることは普遍性があり,これを歩行・走行ロボットの両方の開発において実践する.本研究では,次の観点から開発し,実機実験によりその有用性を示す.まず,歩行および走行の力学的な共通基盤を発見し統合を進め,一方でより高い運動性能を達成するために機能の分化を図る.また,受動的力学機序と深層学習を融合し,人工的な暗黙知を有するヒトに近いロボットの開発を目指す.操作スキルを深層学習により獲得し,ロボット自身が強化学習により自律的に運動性能を高める.さらに,ロコモーティブ・マニピュレーションとして,深層学習による環境認識を含めた技術チャレンジにより,ロボットの応用可能性を高める.
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研究成果の概要 |
本研究では,統一モデルにつながる同一脚長を有する全長約1.4[m]の歩行・走行ロボットを開発した.共通基盤として,他に類を見ない体幹部に吊り下げられた揺動慣性や筋シナジーを考慮した独自の筋・腱群を搭載した.また,能動化を最小限に留め,かつ力制御を行うことで,環境(重力)に抗わない自然な運動を上手く引き出した.さらに,深層学習により映像に基づく脚運動を生成した.受動歩行および起こし回転に由来する単純な物理現象から,よりヒトに近い運動知能へと昇華した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では,継続的に等身大の歩行ロボットと走行ロボットを研究開発しているが,両方一緒に行っているところはほとんどない.身体・環境・学習(神経)の相互作用の中から新たな力学機序の発見を行い,実機実験でこれを実証したことは学術的意義がある.特に,受動的力学機序と深層学習との融合のさらなる可能性が示唆された.よりヒトに近い運動生成は,歩行支援の技術開発などと常にリンクしており社会的意義がある.この視点での研究開発は,国内外においてほとんどなく,後追いではなく真に対抗できるものと考える.
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