研究課題/領域番号 |
19H02155
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分21030:計測工学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
阪本 卓也 京都大学, 工学研究科, 教授 (30432412)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2022年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2021年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2019年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
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キーワード | レーダ / アレイ / 信号処理 / 生体信号 / 生体計測 / 個人識別 / アレイ信号処理 |
研究開始時の研究の概要 |
レーダによる非接触生体計測は不快感なく健康状態を測定する技術として期待され、主に胸部表面の変位を用いた呼吸・心拍の計測が報告されてきた。しかし、呼吸に比べて心拍の非接触計測の精度は概して低いという課題があった。そこで本研究では、複数アンテナにより人体の複数部位の同時計測を実現し、呼吸は胸部で、心拍は頭部でそれぞれ計測することで高精度化を図る。さらに、計測対象を複数人体へ拡張し、呼吸の特徴を用いた個人識別を導入することで、複数人が活動する実環境における特定個人を追跡した呼吸・心拍の非接触計測技術を実現する。
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研究成果の概要 |
本研究では、アレイレーダによる人体計測技術の性能を向上させる信号処理法の開発を行った。まず、生体信号に関する事前知識を用いたブラインド信号分離アルゴリズムを開発し、人体部位の特定を可能とする高分解能計測を実現した。さらに、呼吸の特徴を取り入れた高次元クラスタリング法を開発し、多人数の同時計測を可能とした。また、多人数が密集した場合に生じる遮蔽問題を解決するべく、複数レーダ信号を統合するマルチレーダ計測法を開発した。これらの開発技術の性能について、被験者が参加するレーダ計測を通じて定量的に評価し、従来法では達成しえなかった分解能や精度が得られることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
社会のスマート化に伴い、人体モニタリングの重要性が増している。特に、呼吸や心拍といった生体情報は重要で、常時モニタリングすれば、精神状態や疾患の予兆も検知できる。電波による非接触生体計測は、ウェアラブルデバイス等の接触型センサとは異なり、不快感や皮膚アレルギー等の問題がなく、日常的な長期の利用に適している。本研究では、電波による非接触生体計測において、個人識別を応用した複数人体・複数部位の同時計測技術の高精度化・高分解能化を達成する技術を開発した。これらの開発技術は、医療・ヘルスケアのみならず、エンターテインメントや教育など、社会の様々な場面での新サービス創出につながると期待されている。
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