研究課題/領域番号 |
19H02213
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分22010:土木材料、施工および建設マネジメント関連
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研究機関 | 名古屋工業大学 |
研究代表者 |
吉田 亮 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (40548575)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
8,710千円 (直接経費: 6,700千円、間接経費: 2,010千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2019年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
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キーワード | 中性化 / かぶり / 腐食 / 雨がかり / 実構造物 / 水分移動 / 混和材 / 空隙構造 / 雨かがり / 水分浸透 / インクボトル / 中性化残り / 耐久性 / 鉄筋コンクリート |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、実構造物かぶりコンクリートの剥落要因が、中性化ではなく雨水侵入であることを示し、雨水侵入を要因とした新たな鉄筋腐食の照査体系に転換することで、維持管理にかかる費用と労力を抜本的に減じることである。この社会的要求に応えるために本研究では、補修予定の実構造物を調査し、かぶり剥落に対する中性化・雨水侵入の影響を統計解析により定量化する。また、新たな照査式・検査手法を整えるために、実構造物のかぶりから採取したコアを用いて、降雨パターンと雨水侵入性状の関係などの基礎データを取得し、かぶりにおける雨水侵入のメカニズムと空隙構造に基づいた構成則を提案する。
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研究成果の概要 |
本研究では、維持管理にかかる費用と労力を抜本的に減じるために、コンクリート標準示方書における鉄筋腐食の照査について、補修予定の実構造物を調査し、かぶり剥落に対する中性化・雨水侵入の影響を検証した。本検証により鉄筋腐食の照査における因子として、中性化と雨水侵入を同等に扱うことの、工学的根拠が示された。 また、新たな照査式・検査手法を整えるために、実構造物のかぶりから採取したコアを用いて、降雨パターンと雨水侵入性状の関係などの基礎データを取得し、かぶりにおける雨水侵入のメカニズムと空隙構造に基づいた構成則を提案した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
コンクリート工学の開設以来、疑われなかった中性化寿命(仮)説について、設計供用年数を超えた実構造物の調査により検証した。この検証は、当時の設計思想に科学的根拠を与えるものであり、経験工学で体系化されたコンクリート工学を科学として深化させることに貢献した。また、鉄筋腐食の照査において中性化と雨水侵入を同等に扱うことは、点検や詳細調査による維持管理コストを下げるという社会的要求に応えるものである。
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