研究課題/領域番号 |
19H02299
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分23020:建築環境および建築設備関連
|
研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
二宮 秀與 鹿児島大学, 理工学域工学系, 教授 (90189340)
|
研究分担者 |
飯塚 悟 名古屋大学, 環境学研究科, 教授 (40356407)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 10,010千円 (直接経費: 7,700千円、間接経費: 2,310千円)
|
キーワード | 1分値気象データ / 欠測補充 / 日射直散分離 / 斜面日射量 / 大気放射量 / 将来気象データ / 衛星画像 / 将来過酷気象データ / 過酷気象データ / 設計用気象データ / 設計用過酷気象データ / ZEB |
研究開始時の研究の概要 |
近年、建築分野では世界的にZEBが指向されており、全ての新築建物のZEB化は国の目標でもある。ZEBの設計ではシミュレーションが活用されるが、その際に用いる気象データはどのような特徴を持つものが適しているか検討されていない。建物の設計用の気象データとしては、世界的に標準年が使用されているが、ZEBの計画に際しては、平均的な気象条件ではなく、むしろ過酷な気象条件での評価が重要になると考えられる。本研究では、真のZEB社会の実現を目指して、ZEBやZEHの評価に適した現在と近未来の設計用苛酷気象データの作成方法を検討し、国内および東南アジアの年間気象データを整理・公開することを目標とする。
|
研究成果の概要 |
本研究ではZEBの評価に用いる1分値気象データを整理した。1分値の観測値に含まれる欠測の補充方法について検討し、ホットデック法を用いることで実用的な精度で欠測を補充できることを示した。またインドネシアで日射量を観測し、熱帯地域での日射の直散分離と合成方法について検証した。その結果Perzモデルを熱帯地域にも適用できることを明らかにした。また衛星データを用いた大気放射量の推定方法について検討し、実用的な精度で時別の大気放射量を推定できることを示した。さらに名古屋地域の将来の過酷気象データを整理し、建物の運用期間全体を見据えたエネルギー性能評価を行う際の有用性を明らかにした。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
高度なシミュレーションを可能とする1分値気象データを整理する際に課題となる欠測の処理方法を提案した。1分値気象データはZEB設計への適用が期待される。また熱帯地域での日射の直散分離、および斜面日射量の合成に関して、インドネシアでの観測値に基づきPerzモデルが適用できることを明らかにした。これまで熱帯地域での検証例が少なかったので大きな成果と言える。また気象衛星データを用いた大気放射量の推定は、熱帯を含む広い範囲に適用できるので、設計用の気象データを整理する際に有効な手段となる。将来の過酷気象データについては、その有用性を建物のエネルギー性能評価の観点から明らかにした点に学術的な意義がある。
|