研究課題/領域番号 |
19H02354
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分24020:船舶海洋工学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
クレモン ニコラ 東京大学, 生産技術研究所, 客員研究員 (10838311)
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研究分担者 |
南 豪 東京大学, 生産技術研究所, 准教授 (70731834)
福場 辰洋 国立研究開発法人海洋研究開発機構, 研究プラットフォーム運用開発部門, 主任研究員 (80401272)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2022年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2021年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2020年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2019年度: 6,890千円 (直接経費: 5,300千円、間接経費: 1,590千円)
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キーワード | ナノトランジスタ / 海洋計測 / レアアース元素 / deep sea / nanosensors / microfluidics / rare earth ions / 分子選択膜トランジスタ / ナノ計測 / マイクロ流体システム / rare-earth metals / deep-sea research / Nanosensors / Deep sea |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、最先端の超小型ナノトランジスタ技術に基づいて、深海環境においてレアメタルなどの微量元素の濃度を現場で計測するための革新的な超小型イオンセンサの実現と応用展開を目指す。これにより超小型の現場型イオンセンサを実現できれば、それを小型の海中観測プラットフォームに搭載し、日本周辺の広大な海域を探査することに加えて、開発に伴う堆積物の分散等をモニタリングするためのデータを効率的に収集するなどの展開が期待できる。
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研究成果の概要 |
本研究では、ナノトランジスタ技術を応用して、現場型レアアース元素センサの実現を目指した。中核となるシリコンナノトランジスタの評価の結果、希土類金属イオン(ランタン)を検出でき、ナノトランジスタ/液体界面での非クーロン力支配型イオン特異的相互作用による超ネルンスト応答を示すことを明らかにした。センサ評価と同時に、海洋環境に展開する為の要素技術として、減圧用マイクロ流体デバイスによる深海の高圧を用いた送液技術を実証した。また、3Dプリンタ製の耐圧容器、送液制御ユニット、ナノトランジスタ、計測用電装系からなるプロトタイプを構築し、ナノトランジスタを用いたレアアース元素検出の可能性を示すことができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は先端的な計測技術であるナノトランジスタ技術を海中での現場計測に適用しようとする点において、極めて独創的な取り組みである。ナノトランジスタ技術の面からは、この技術を用いたレアアース元素、特に3価イオンの検出についてはこれまでほとんど進んでおらず、本研究の成果は学術的にも意義がある。さらに、ラボスケールでの評価にとどまらず、深海も含めた海洋環境への展開を見据え、小型送液系や耐圧容器との集積化に必要な基盤技術の開発を進めるなど、海洋工学の観点からも新規性が高い。本技術が実用化されることによって海洋環境における資源探査および環境影響評価の効率を向上できると期待できる点で、社会的意義も大きい。
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