研究課題/領域番号 |
19H02424
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分26020:無機材料および物性関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
塩見 雄毅 東京大学, 大学院総合文化研究科, 准教授 (10633969)
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研究分担者 |
石渡 晋太郎 大阪大学, 基礎工学研究科, 教授 (00525355)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2021年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2019年度: 7,670千円 (直接経費: 5,900千円、間接経費: 1,770千円)
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キーワード | 圧電効果 / 磁性金属 / 磁気圧電効果 / ネマティック秩序 / 奇パリティ多極子 / 磁性体 / 対称性の破れ / 磁性 / 金属 / 電気磁気効果 |
研究開始時の研究の概要 |
圧電効果はセンサなどに利用されており、応用上も重要な物理現象である。しかしながら、広く用いられてきた実用圧電材料は有害な鉛を含んでおり、人体や環境に対する負荷が大きな問題となってきた。環境問題への意識の高まりもあり、鉛フリーの圧電材料の開発は世界的な 課題として精力的に研究が行われているが、有望な代替材料はほとんど見つかっていない。本課題では、今まで見過ごされていた伝導性と磁性をキーワードにして圧電材料開発に取り組む。
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研究成果の概要 |
伝導系圧電材料の開発およびその基礎学理の構築を目指して研究を行った。レーザードップラー振動計を用いた低温磁場下での逆圧電効果測定系を構築し、種々の伝導性試料に対して温度依存性を含めた圧電応答の研究を系統的に行った。特筆すべき成果として、時間反転対称性と空間反転対称性の破れた磁性金属において磁気圧電効果と呼ばれる金属特有の圧電効果を発見した。温度依存性の測定により、低温に向かって圧電信号が増大することを見出した。非常に低温では、圧電係数の値は典型的な圧電材料と同程度に達する。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで伝導性を有する物質材料は、伝導電子によるスクリーニング効果によって圧電応答が妨げられるために、有効な圧電材料にはならないと考えられてきた。しかしながら研究代表者は超イオン伝導性や磁性の自由度を有効に用いることでこの常識を打ち破り、新たに伝導を有する物質の圧電材料としての有用性を見出した。特に、磁気圧電効果と呼ばれる低対称金属における新しい圧電現象の発見を達成した。
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