研究課題/領域番号 |
19H02453
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分26040:構造材料および機能材料関連
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研究機関 | 東京海洋大学 |
研究代表者 |
盛田 元彰 東京海洋大学, 学術研究院, 准教授 (30636626)
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研究分担者 |
橋高 勇 東京海洋大学, 学術研究院, 助手 (20781884)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
16,380千円 (直接経費: 12,600千円、間接経費: 3,780千円)
2021年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2020年度: 6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2019年度: 7,800千円 (直接経費: 6,000千円、間接経費: 1,800千円)
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キーワード | スケーリング抑制材料 / スケール / マグネシウムシリケート水和物(M-S-H) / 層状ケイ酸塩鉱物 / 地熱 / シリカ / 炭酸カルシウム / 付着物抑制材料 / マグネシウムシリケート水和物(M-S-H) / シリカ・シリケート / スケール・スケーリング / 腐食 / 粘土鉱物 / 層状珪酸塩鉱物 |
研究開始時の研究の概要 |
地熱発電の安定操業を阻害する要因の1つは流路閉塞や熱交換低下の要因となるスケール(要素部品に付着した鉱物の堆積物)の形成である。スケールの組織は季節・地域など自然環境で大きく変化するためその形成を抑制する材料の開発は不可能と言われてきたが,これまでの研究でスケールの形成を統一的に理解できる可能性を見出した。そして,基本層構造のモデルを提案した。本研究ではそのモデルを検証し発展させる。また,その発展させたモデルに基づき,現地スケールをラボ環境で模擬し、各材料のスケール発生難易を評価する手法を確立することで、スケール形成抑制材料の設計指針を立案する。
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研究成果の概要 |
温泉や地熱発電所では、地下からの水を利用し浴用施設や発電に利用している。地下の水は地下の鉱物成分を溶かし込んでいるが、地上に取り出した際にその鉱物成分が溶けきれなくなり、湯の花(スケール、湯垢)として配管に詰まるため、安定操業を阻害する。本研究では、湯の花が付着した配管をサンプリングし、材料に初めに形成される湯の花の物質を明確にした。また、その形成された湯の花の物質と同様の特性を有する物質を実験室環境で模擬する技術を開発した。開発した温泉・地熱の湯の花模擬手法を用いて、新しい材料や他の抑制手法の開発速度を早めることが可能となった。開発手法は、地熱発電所の実際の運用に転用がなされていくだろう。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
日本では、地下の温水を利用した多くの事業があるが、これまで湯の花については詳細な解析がなされてこなかった。本研究では、温泉輸送配管上に最も初期に形成する湯の花に着目し、それを明らかにした初めての研究である。対象とするべき湯の花を明確にすることは、研究開発の効率化につながる。 また、従来の手法ではラボ環境でフィールド環境と同じ特性を有する湯の花を模擬することは難しく、たとえ開発した湯の花抑制手法が効果があったとしても、実地環境では効果を発揮しないということが多く、ラボ環境での試験の精度が悪かった。開発した手法では、それが解決されるため、研究開発の速度を革新的に早めることができる。
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