研究課題/領域番号 |
19H02528
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分27040:バイオ機能応用およびバイオプロセス工学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究代表者 |
小島 桂 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 生物機能利用研究部門, 上級研究員 (40370655)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2023年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2022年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2021年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2020年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2019年度: 7,930千円 (直接経費: 6,100千円、間接経費: 1,830千円)
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キーワード | 遺伝子組換えカイコ / クモ縦糸 / オニグモ / cDNAクローニング / 力学物性 / クモ糸シルク / 遺伝子組み換えカイコ / 縦糸タンパク質 / cDNAクローニング / クモ糸 |
研究開始時の研究の概要 |
生分解性を持つタンパク質性繊維は、産業上有望な素材とみなされているが、実用上十分な強度を持つ素材はない。 そこで、すでに一定の強度を有するタンパク質性繊維である「カイコが作るシルク」を遺伝子組換えによって改変し、高強度のシルクを創出する。 本研究では、最初にクモ糸タンパク質の遺伝子のほぼ全長cDNAをクローニングし、発現ベクターを構築する。次に、カイコヘ遺伝子導入してクモ糸タンパク質が後部絹糸腺で発現する遺伝子組換えカイコを作出する。最終的に、破断強度が通常シルクの1.5倍で通常強度ポリエステルと同等以上である700 MPaを超える改変シルクの創出を目指す。
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研究実績の概要 |
本年度は昨年度に引き続き、オニグモ、コガネグモからの糸関連遺伝子のクローニングと、遺伝子組換えカイコの作出、及び、遺伝子組換えカイコの系統化・糸サンプル調製を進めた。 遺伝子クローニングについては、茨城県つくば市においてオニグモ(Araneus ventricosus)成体を屋外採取し、糸腺組織を採取してmRNA調整ののち縦糸タンパク質遺伝子に特異的なプライマーを用いて逆転写し、最適化したSMART法にしたがって、テンプレートスイッチから2nd strand cDNA合成したのち、In-Fusion法により発現ベクターへのcDNAのディレクショナルクローニングを行った。cDNAクローニングから、コロニーハイブリダイゼーションによるクモ糸タンパク質遺伝子を含むクローンの選抜を繰り返し、得られたクローンの得られたクローンのうち、長鎖のものから順にナノポアシーケンサによる配列確認を行い、タンパク質遺伝子として問題無い配列の選抜を行った。 遺伝子クローニングについては、昨年度以上の大きさの遺伝子の取得には至らなかった。
遺伝子組換えカイコの作出では、オニグモについて3種(MaSp1, MaSp2, MaSp3)を持つ遺伝子組換えカイコの作出に成功し、それぞれ系統化を進めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
遺伝子クローニングについて、当初より困難が予想されていたが、目標とする大きさの遺伝子の取得が出来ていないクローンがある。引き続き長鎖cDNAのクローニングを並行し手行う。一方、取得済みのcDNAでも、研究遂行には実質的には支障は無いと考えており,取得済みcDNAクローンで最長のcDNAを用いて課題を遂行する。
遺伝子組換えカイコの作出は概ね予定通り進行している。
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今後の研究の推進方策 |
当初の計画通りに研究を進める。 ただし、オニグモcDNAの取得が不十分なところもあるので、他のクモ類の優先順位を下げてオニグモのcDNAクローニングと遺伝子組換えカイコの作出・解析を優先的に進めて成果を出すことを優先する。
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