研究課題/領域番号 |
19H02538
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分28010:ナノ構造化学関連
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
河合 武司 東京理科大学, 工学部工業化学科, 教授 (10224718)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,680千円 (直接経費: 13,600千円、間接経費: 4,080千円)
2021年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2020年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2019年度: 10,140千円 (直接経費: 7,800千円、間接経費: 2,340千円)
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キーワード | 高分子ナノ粒子 / ナノ加工 / 紫外線照射 / ナノ化工 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、高分子粒子内部に望みのサイズ・形態の金属を望みの位置に造形させるナノ造形技術の確立を目的とした。また金属ナノ構造体を埋め込んだ高分子粒子は光学材料として応用できるため、キラル形状の金属を造形し、キラル光学特性についても明らかにする。さらに粒子以外の曲面を持ったナノ材料(ナノシート、ナノファイバーなど)への適用についても検討し、紫外線照射による金属の新規ナノ造形技術を開拓する。
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研究成果の概要 |
金属イオンを含む水溶液上に浮かべたポリスチレン(PS)粒子に紫外線を照射すると、紫外線の集光部にAu, Pt, Pd およびAgなどの金属粒子を担持できることを見出した。紫外線の入射角とPS粒子膜の回転とを組み合わせによって、多点スポット、棒状、ブーメラン状あるいはらせん状のAgナノ粒子集合体をPS粒子に担持させることに成功した。さらに、ブーメラン状集合体の特異な偏光特性、多点スポットとらせん状集合体のキラル光学特性についても明らかとした。すなわち、紫外線照射により望みのサイズ・形態の金属を高分子粒子の望みの位置にOne-Stepで迅速・簡便に析出させる技術を確立した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、従来技術とは全く異なる斬新な原理に基づく高分子粒子への金属担持技術を開拓した。本技術は、(1)操作が簡便・迅速、(2) レーザー光源、高価な装置や真空は不要、(3)光の回折限界を超えたナノサイズの造形が可能、(4)高分子粒子の形状を保持、(5)紫外線の照射時間・方向によって金属のサイズ・形態の制御が可能などのオリジナリティーの高い特徴を持つ。そのため、既存の方法では不可能であった高機能なハイブリッド粒子が作製でき、ナノ材料開発の革新的な基盤技術となることが期待される。
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