研究課題/領域番号 |
19H02552
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分28030:ナノ材料科学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
佐藤 宗太 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 特任教授 (40401129)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2023年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2022年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2021年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2020年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2019年度: 7,410千円 (直接経費: 5,700千円、間接経費: 1,710千円)
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キーワード | リチウムイオン電池 / 負極材料 / 大環状分子 / ナノ細孔 / 芳香族炭化水素 / 大環状芳香族分子 / 炭化水素 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,分子性孔あきグラフェンを集積して細孔性材料を構築し,高性能リチウムイオン電池負極材料を開発する.大環状芳香族炭化水素分子の合成法をもとに合目的分子設計を施した分子合成を行い,集積様式の制御によって,分子細孔が整然と並んで構築された1次元ナノチャンネル構造を持つ結晶性固体を得る.分子性材料ならではの精密な構造に関わる知見を得る一方で,負極材料としての電池性能評価を行う.「構造」と「性能」,さらに「電極の作用機序」に関する相関を明瞭に理解することで,分子設計指針にフィードバックし,高速かつ安定に充放電し,高容量を示す負極材料の開発を達成する.
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研究成果の概要 |
本研究では、分子性孔あきグラフェンを集積して細孔性材料を構築し、その独特な構造を特異な機能へと連結することを目指して研究を行った。新たな分子性孔あきグラフェンの開発にとりくむ一方で、さまざまな最先端の構造解析手法を適用することで、結晶性固体中における集積構造の解明に成功した。特に、電池負極材料として還元状態の構造に興味をもち、化学的還元状態の結晶構造解析に成功した。さらに、得られた固体物質に対して、リチウムイオン電池負極材料としての応用や、ガス吸着材料としての応用など、幅広い機能発現を見出すことができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
分子性孔あきグラフェンは比較的新しい化合物群であり、中心部位に空孔を有する「グラフェン」のような分子、という独特の構造的特徴からその物性・機能に興味が持たれている。一方で、その分子量はC60フラーレンを超えることが多く、有機化合物としては大きな構造であるために、特に結晶性固体状態での構造解析が困難である。本研究で、困難な構造解析を実証し、さらに独特な構造に由来する特異機能を解明したことで、この新しい化合物群の固体をどう取り扱ったらよいか学術的なアプローチを示し、材料としての有用性を社会的に示すことができた。
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