研究課題/領域番号 |
19H02557
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分28030:ナノ材料科学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
白木 智丈 九州大学, 工学研究院, 准教授 (10508089)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,940千円 (直接経費: 13,800千円、間接経費: 4,140千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 12,740千円 (直接経費: 9,800千円、間接経費: 2,940千円)
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キーワード | カーボンナノチューブ / 近赤外発光 / 化学修飾 / 分子構造 / ドープ / 励起子 / フォトクロミック / ソルバトクロミズム / 欠陥 / フォトクロミズム / 波長変換 / アジド |
研究開始時の研究の概要 |
単層カーボンナノチューブ(SWNT)は直径およそ1 nm、長さ数百nm~数μmの炭素のみからなるチューブ状ナノ材料である。近年、SWNTに対して分子を化学的に連結した局所化学修飾SWNT(lf-SWNT)が、大きく発光特性の向上した近赤外領域の発光を示すことがわかってきた。 本研究では、この発光特性が修飾する分子の構造や性質に応じて変化する挙動に着目し、その特性変化のメカニズムを解明し、そこから得られる知見をもとに革新的な近赤外発光材料を開発する。本近赤外発光特性が開拓されることで、バイオ/医療技術や通信技術の発展につながる新材料や産業の創出への貢献が期待される。
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研究成果の概要 |
炭素のみで構成される単層カーボンナノチューブは、分子を化学修飾することにより1000 nm以上の波長域に高効率な近赤外発光を示す特性が出現することが近年大きな注目を集めている。本研究では、単層カーボンナノチューブの化学修飾に用いる分子の構造設計を基に、その発光特性をさらに機能化させることに成功した。例えば、光に応答して構造変化を示す分子を化学修飾することで、外部光に応じて近赤外発光波長をスイッチングできることや、周囲の溶媒環境変化に応じて生じる近赤外発光波長変化を化学修飾分子の違いに基づいて多様に変調できることを見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
今回開発した化学修飾単層カーボンナノチューブが示す近赤外発光は1000 nm以上の波長域に現れることから、高深度・高解像度バイオイメージング技術や光通信技術への応用が期待される。そのため、本研究で見出した知見は、修飾分子の設計に基づいて単層カーボンナノチューブの近赤外発光特性を多様に変調・機能化できるという学術的に新規な発見に留まらず、上述の先端光応用分野ならびにその産業利用に貢献する新たなナノ材料をもたらす成果となる。
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