研究課題/領域番号 |
19H02586
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分29010:応用物性関連
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研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 |
研究代表者 |
近藤 浩太 国立研究開発法人理化学研究所, 創発物性科学研究センター, 上級研究員 (60640670)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
16,250千円 (直接経費: 12,500千円、間接経費: 3,750千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2019年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
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キーワード | 界面スピン変換 / 酸素イオン / キラル分子 / イオン伝導 / 界面スピン-電荷変換 / 界面スピン機能 / イオン伝導体 / 分子材料 / スピン変換 / 金属/酸化物界面 / スピン-電荷変換 / スピントルク / 軌道ラシュバ / スピントロニクス機能 |
研究開始時の研究の概要 |
金属の表面・界面では、電子の運動方向とスピン方向が強く結合した状態が誘起されることが知られている. このような界面では, 効率的なスピン流-電流変換や磁気抵抗の非相反性などの多彩なスピントロニクス機能が誘起される. そこで, 本研究ではイオン伝導体をスピントロニクス素子に組み込むことで, より精密なスピントロニクス機能の制御や新機能の発現, さらに、このような機能性界面を用いたイオン伝導体の物性評価法の確立を目指す.
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研究成果の概要 |
本研究では, 物質界面における非対称な電荷分布をイオン伝導によって誘起することで,新規スピントロニクス機能の開拓および応用展開について研究を行った. 酸素イオン伝導材料として, タンタル酸化物を用いて検討した結果, 酸素導入によって界面スピン-電荷変換現象が誘起され出力信号が明確に増大することを明らかにした.さらに、界面におけるスピントロニクス機能の開拓という観点から、有機分子材料(特にキラル構造分子)を用いた研究についても進めた. その結果, キラル分子/強磁性金属二層デバイスにおいて, 熱によって誘起されるスピン偏極およびそれによる磁気抵抗効果の観測に成功した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
酸素によって誘起される空間反転対称性の破れ由来のスピン変換機能発現の原理を応用することで, スピン機能を外部電界などで不揮発に制御できる可能性がある. それだけでなく, 金属中を伝搬するイオンの移動速度の電気的検出などへの研究展開も期待される.さらに, キラル分子を用いた磁気抵抗効果の発現は, 分子材料が持つ特異な微細構造がスピン機能を発現するのに有用であることを示すものであり, 今後, 無機固体材料とは質的に異なる有機分子スピントロニクスの基礎研究の発展につながることが期待される.
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