研究課題/領域番号 |
19H02617
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分30010:結晶工学関連
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研究機関 | 関西学院大学 |
研究代表者 |
鹿田 真一 関西学院大学, 工学部, 教授 (00415689)
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研究分担者 |
寺地 徳之 国立研究開発法人物質・材料研究機構, 機能性材料研究拠点, 主席研究員 (50332747)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2021年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2020年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2019年度: 9,230千円 (直接経費: 7,100千円、間接経費: 2,130千円)
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キーワード | ダイヤモンド / 転位 / X線トポグラフィ / パワーデバイス / 結晶転位 / 半導体結晶 / 軽元素 / X線トポグラフィ |
研究開始時の研究の概要 |
次世代省エネパワーデバイス、量子応用デバイスで新たに研究の進むダイヤモンドにおいて「欠陥」が重要課題に浮上している。軽元素及び高対称性結晶に起因する本質的な問題があり、欠陥が詳しく同定できていない。本研究では主に放射光X線トポグラフィを駆使して、深さ方向情報の取得と幾何解析による欠陥解析手法の確立に取組み(A)、欠陥の同定を行う(B)。これにより平衡(HPHT)及び非平衡(CVD)合成結晶の欠陥の違いを明確にすると共に、これら同定された欠陥と既知の発光欠陥等との相関関係を明らかにする。さらに欠陥の低減、無害化を目的として欠陥終端手法の開発に取り組む(C)。
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研究成果の概要 |
軽元素でX線侵入が深く、禁制反射の多いダイヤモンドは、転位評価が困難な物質である。パワーデバイスや量子デバイス実現に向けて極めて重要な「転位」に関して、欠陥解析手法の開発を実施した。放射光X線トポグラフィで良好な画像が得られる<404>反射モードを用いた計測において、三次元情報が二次元フイルムに転写される幾何学的考察を行い、入射角・方向及びブラッグ角の変数として、転位ベクトルを解析する手法を開発した。<113>反射モード像と併せて求めたバーガーズベクトルを用いて、転位の種類同定が可能になった。本手法を用いて、高温高圧合成基板や気相成長基板の転位を完全に同定することができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
軽元素でX線侵入が深いダイヤモンドは、転位評価が困難な物質である。本研究では、放射光X線トポグラフィを用いて欠陥解析手法の開発を実施した。<404>反射モードを用いた計測情報を元に、転位ベクトルを解析する手法を開発した。また転位の種類を同定することが可能になった。各種の高温高圧合成や気相成長基板の転位を完全に同定し、結晶成長の様式が異なる事が明確になった。以上、転位を完全に把握する事が可能になり、よりよい結晶成長へのフィードバック、高出力パワーデバイスや各種量子デバイス実現に向けた転位の影響などの研究に適応することが可能になった。他の軽元素材料への波及も期待される。
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