研究課題/領域番号 |
19H02618
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分30010:結晶工学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構 |
研究代表者 |
大和田 謙二 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 関西光科学研究所 放射光科学研究センター, グループリーダー (60343935)
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研究分担者 |
黒岩 芳弘 広島大学, 先進理工系科学研究科(理), 教授 (40225280)
山崎 裕一 国立研究開発法人物質・材料研究機構, 統合型材料開発・情報基盤部門, 主幹研究員 (70571610)
菅原 健人 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 関西光科学研究所 放射光科学研究センター, 技術員 (80831304)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
12,480千円 (直接経費: 9,600千円、間接経費: 2,880千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2019年度: 8,580千円 (直接経費: 6,600千円、間接経費: 1,980千円)
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キーワード | ナノ結晶 / 一粒子まるごと計測 / コヒーレントX線 / ブラッグコヒーレントX線回折イメージング / チタン酸バリウム / ドメイン / 歪み / 歪 / 位相回復 / 構造解析 / ナノ構造物性 |
研究開始時の研究の概要 |
強誘電体ナノ結晶などの「ナノ結晶」にみられる高機能化の起源に迫るには、ナノ結晶一粒子においてサイズや形状、ドメイン等の内部構造、原子配置までを含む「マルチスケール構造」を求め、「物性」と対応させることが必要である。本申請では、ナノ結晶一粒子を特定・追跡する仕掛けや最新情報科学を導入する事で、同一粒子に対し、サイズや形状等を求めるブラッグコヒーレントX線回折イメージングや原子配置等を求めるX線精密構造解析、さらには物性測定をも可能とする統合的な計測環境を実現し、先ずはチタン酸バリウムナノ結晶の高機能化の起源に迫る。「ナノ構造物性」といえる研究分野を格段に進展させる。
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研究成果の概要 |
ナノ結晶一粒子に対するマルチスケールX線構造解析システムの開発を実施した。特に基幹技術であるBragg-CDI法を国内で初導入し共用化まで達成した。本手法では40 nmから500 nmまでのナノ結晶一粒子の3次元構造可視化まで可能であり、精密粉末X線構造解析と組み合わせることで、マルチスケール構造解析を達成した。これにより、ナノ結晶の示すサイズ効果解明へ向けて本質的な議論が可能となった。本手法は他の結晶系へも応用され大きな展開を見せている。本技術の開発とナノ結晶への応用は学術会合でも高く評価され受賞対象となったほか、いくつもの学術的会合において招待講演を実施、もしくは実施予定である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ナノ結晶一粒子の3次元構造を可視化する技術が確立したことで、一粒子のサイズや内部歪、ドメインなどこれまで直接的に観測することが出来なかった構造とナノ結晶の物性と直接関連付けて議論することを可能とした。ナノ結晶の構造物性的理解やその応用に対し革新をもたらすものと期待される。本技術は本計画期間内に共用化(2022年度開始)まで達成し、すでに大学や企業からの問い合わせを受けた。期待の高さがうかがえる。
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