研究課題/領域番号 |
19H02624
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分30020:光工学および光量子科学関連
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
梶川 浩太郎 東京工業大学, 工学院, 教授 (10214305)
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研究分担者 |
下条 雅幸 芝浦工業大学, 工学部, 教授 (00242313)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,680千円 (直接経費: 13,600千円、間接経費: 4,080千円)
2021年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2020年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2019年度: 10,140千円 (直接経費: 7,800千円、間接経費: 2,340千円)
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キーワード | メタマテリアル / クローキング |
研究開始時の研究の概要 |
クローキングとは、物体を特定の媒質で覆い全体を不可視化する光学技術である。これまで理論と計算でしか議論されてこなかった光学周波数でのクローキングを実験により実証する。実在物質を使ったクローキング条件を提案し、数値計算による計算機実験を行う。そして、実際にクローキングが起こる構造を実際に作製し、実験でクローキングを観測する。2つのクローキング方法について研究を行う。1つめは座標変換光学に基づく方法であり、対象物の周りを屈折率分布をもつ媒質で覆い、光を迂回させて対象物を不可視化する。もう一つは対象物の分極を打ち消す方法である。打ち消された結果、分極がゼロとなり、散乱や反射が生じず不可視化される。
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研究成果の概要 |
クローキングとは、物体(対象物)を特定の媒質で覆うことによりそれを不可視化する光学技術であり、これまで理論と計算でしか議論されてこなかった光学周波数でのクローキングを実験で実証することに成功した。具体的には、銀ナノワイヤ(直径0.11マイクロメートル、長さ20マイクロメートル)の表面をクローキング媒質である酸化モリブデンでコートした構造理論計算および実験を行い、厚さ0.045マイクロメートルの酸化モリブデンでコートされた際に波長633ナノメートルのTM偏光に対してクローキングが達成され、光の散乱がほとんど無くなることが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
クローキングとは、物体(対象物)を特定の媒質で覆うことによりそれを不可視化する光学技術であり、これまで理論と計算でしか議論されてこなかった光学周波数でのクローキングを実験で実証することに成功した。金属や誘電体、半導体の円柱状のワイヤーを不可視化できるため、透明な電気配線材料や光導波路、光ファイバーなどが実現でき、光インターコネクションなどの集積回路の分野への波及効果が期待できる。
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