研究課題/領域番号 |
19H02710
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分33020:有機合成化学関連
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
橋本 卓也 千葉大学, 大学院理学研究院, 特任准教授 (20437198)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2021年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2020年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2019年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
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キーワード | 触媒的不斉合成 / 不斉配位子 |
研究開始時の研究の概要 |
触媒的不斉合成とは右手と左手の関係にある分子の片方のみを効率的に合成する手法である。この方法は数十年にわたり日本の得意とする研究分野であり、野依不斉水素化をはじめ多くの重要な研究が日本の研究者によって実現されてきた。しかしながら、この分野においても中国をはじめとする国々の台頭が著しい。本研究では分子デザインを基盤とする新たな触媒的不斉合成法を確立することで、同分野での新たな国際競争力の獲得を目指す。
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研究成果の概要 |
本研究ではインダノールを中心とする非古典的なキラルビルディングブロックを利用した各種不斉触媒反応の開発に取り組んだ。その結果、インダノールを導入したキラルヨウ素触媒、キラルセレン触媒、さらにはキラルリン配位子の合成に成功した。さらに合成されたこれら不斉触媒や配位子を用いることで、既存の不斉反応や独自に開発した不斉反応において、これまでにない高エナンチオ選択性を達成できることを見出した。 その過程において古典的な不斉配位子ではラセミ体が得られる新反応の創出にも成功しており、今後さらなる研究発展が見込まれる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
触媒的不斉合成は医薬品をはじめとする光学活性有機化合物を合成する際に必須となる有機合成手法である。しかしながらその中心となる不斉触媒の構造は、アミノ酸やビナフチル基のような「古典的なキラルビルディングブロック」を取り入れたものがほとんどであり、効率的に合成できる光学活性有機化合物の多様性を担保できない状況にあった。本研究においてはこれまで不斉触媒に取り入れられたことのない「非古典的なキラルビルディングブロック」を導入した新規不斉触媒を創出し、各種反応系に適用することで、この問題の解決を図った。
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