研究課題/領域番号 |
19H02713
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分33020:有機合成化学関連
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
斎藤 進 名古屋大学, 物質科学国際研究センター, 教授 (90273268)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,160千円 (直接経費: 13,200千円、間接経費: 3,960千円)
2022年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2021年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2020年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2019年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
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キーワード | 水素化 / 金属錯体触媒 / 分子触媒 / カルボン酸 / アルコール / CO2 / メタノール / ギ酸 / (PP)Ru錯体 / (PNNP)Ir錯体 / (PNCP)Ir錯体 / 触媒的水素化 / 精密錯体触媒 / バイオマス資源 / イリジウム錯体 / 高分子錯体 / 多価カルボン酸 / PNNP配位子 / エステル / バイオマス資源脂肪酸 / 遷移金属錯体触媒 / ルテニウム / イリジウム / レニウム / 金属錯体 / 遷移金属錯体 |
研究開始時の研究の概要 |
カルボン酸はバイオマス資源としても豊富にかつ多種多様に存在し,CO2の有機化合物への固定化によっても得られる.次世代の再生可能炭素原料として期待が高い反面,その力量ある触媒的化学変換は極めて難しい.本研究では,応募者らが発見した基幹学理「カルボン酸の自己誘導型カルボン酸の水素化」を促進する触媒の原型構造「カチオン性単核金属カルボキシラート錯体」の高い潜在性と普遍性を,基質適用範囲を大幅に拡大することで証明し,実用化や技術化にも耐えうる発展型分子触媒へと大きく展開することを目的とする.
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研究成果の概要 |
「自己誘導型カルボン酸の水素化」という申請者が独自に以前に発見した水素化の基礎学理を用いて、金属錯体触媒(分子触媒)を用いる多種多様なカルボン酸の水素化法を深化すると同時に大きく発展させた。それら分子触媒は今回申請者が独自に開発した単座配位子や二座配位子をもつルテニウム(Ru)錯体および四座配位子をもつイリジウム(Ir)錯体である。天然由来のバイオマス資源カルボン酸類の水素化にそれら分子触媒を用いることでよりエネルギー豊富な対応するアルコールを水のみを副生物として得ることに成功した。今回検討したカルボン酸は1級カルボン酸である脂肪酸やアミノ酸、ポリカルボン酸であるクレブス回路代謝物などを含む。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
「失活しにくい長寿命高活性触媒」「より省エネで働く官能基許容触媒」が今回実現し,基礎的な学術研究を機軸とした数々の発展型分子触媒が創製され、次代に必要とされる再生可能な基幹アルコールや光学活性アルコールの多様化にも道を拓いた。産業界との対話によれば,今回見出した発展型分子触媒は技術化・事業化レベルに十分に繋がるレベルだと判断できる。より省エネかつ省資源的にCO2を水素化しメタノールを合成する実用的な手法開発も社会と産業に大きく貢献する。低炭素利用を通じた持続可能社会や社会的共有価値の創造(CSV)に寄与する布石として社会的インパクトも大きいと考えている。
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