研究課題/領域番号 |
19H02778
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分35020:高分子材料関連
|
研究機関 | 東京理科大学 (2022) 大阪大学 (2019-2021) |
研究代表者 |
麻生 隆彬 東京理科大学, 研究推進機構総合研究院, 研究員 (50548378)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2022年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2021年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2020年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2019年度: 6,890千円 (直接経費: 5,300千円、間接経費: 1,590千円)
|
キーワード | ゲル / リンクル / マニピュレータ / 刺激応答性高分子 |
研究開始時の研究の概要 |
水中での微小ソフトマテリアルの選択操作と精密操作を実現するために、刺激応答性の座屈ゲル表面(リンクル構造)を作製する。ハイドロゲル表面の座屈条件を確立することで、低侵襲的に一細胞や細胞シートを操作可能なマイクロマニピュテータを開発し、再生医療分野における人工生体組織の精密操作やロボット産業に貢献する。
|
研究実績の概要 |
リンクルの形成過程を詳細に調べた。電場印加すると直ちにゲル表面にリンクル構造が形成した。印加時間の延長に伴い、リンクルの形状はランダムに変形を続け、最終的に構造が固定された。波長はリンクル形成の早い時間スケールで生長が止まったにもかかわらず、振幅Aはその後も増加し続けた。波長の増加にはPIC層の厚さ (t)および弾性率 (EPIC)が寄与していることはすでに明らかにしている。振幅は基材の面内圧縮によって記述できるが、本系ではゲルに対して圧縮を加えていない。したがって、振幅にはPICの表面積増加が関与すると考えられる。波長が変わらず振幅が増加する過程は、PICの密度と厚みを変化させずに、表面積が拡大していることを示唆している。すなわち、高分子電解質が連続的にゲル界面へ集積されることによりPIC層は面方向へ拡張し、その生長を緩和するためにゲル表面は最安定な形状をとり、連続的に座屈しながら変形を続けると考えられる。この連続的な波打ち現象の方向性を応力で制御することができれば、ゲル表面に進行波を生成することができ蠕動運動を実現できると考えた。前年度までにゲルを一方向へ圧縮した環境下でリンクル構造を形成させると、配向リンクルが形成することを明らかにしている。そこで、一軸圧縮下でリンクル構造を形成させると、その形成過程で配向リンクルが圧縮方向へ移動することを見出した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
進行波の生成方法を明らかにし、一方向へ物質を輸送するアクチュエータの設計指針を見出した。
|
今後の研究の推進方策 |
一方向へ物質を輸送可能なリンクル表面を作製する。
|