研究課題/領域番号 |
19H02803
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分36010:無機物質および無機材料化学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人物質・材料研究機構 |
研究代表者 |
山内 悠輔 国立研究開発法人物質・材料研究機構, 国際ナノアーキテクトニクス研究拠点, MANA主任研究者 (10455272)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
18,070千円 (直接経費: 13,900千円、間接経費: 4,170千円)
2021年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2020年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2019年度: 12,090千円 (直接経費: 9,300千円、間接経費: 2,790千円)
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キーワード | 多孔体 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,ブロックコポリマーを水溶液中でミセル化し,目的とする金属の金属塩類を溶解させ,最後に金属イオンを還元させることで所望の金属骨格からなる多孔体を合成する.金属イオンとミセル表面との効果的な相互作用を促すように,ブロックコポリマーの親水部を予め設計しておくこともポイントである.最終的には,バイオセンサの小型化を目的としているがこれに限るものではなく,幅広く応用可能な機能性多孔体の創製を目的としている.
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研究成果の概要 |
従来から界面活性剤をはじめとする両親媒性分子を用いて,世界で初めて高品質なナノポーラス金属(金属ナノ多孔体)を実現させた.本物質系は,骨格が金属のみから形成している電気伝導性の高い多孔体であり,従来の無機酸化物系とは異なる電気化学系への応用が期待される.本研究では,これらの概念をさらに拡張し,グルコースセンサへの展開を推進した.また,単なるグルコースセンサの開発を目指すだけではなく,金属ナノ多孔体の特徴を最大限に活かし,物性-ナノ構造の相関性を理解することで,新しい学理の構築も目的にした.全体の流れとしては,基盤技術の開発を主に行い,次に構造の最適化,更にはデバイス化と進めた.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年,分子同士の相互作用による「自己組織化」現象は,高次構造制御されたナノ材料をボトムアップ的に合成する方法として注目されている.その中でも両親媒性分子などを利用し,ナノレベルで細孔構造制御された多孔性物質の合成が可能である.米国Mobil社が提案した鋳型法による酸化物等のメソ領域における空間形成は,世界的に1990年代から活発に研究がなされ,合成条件を変えることで,様々な形態(ナノ粒子,薄膜など),組成(遷移金属酸化物,炭素,高分子など)のメソ多孔体が報告されてきた.本研究で扱う金属系ナノ空間材料は,その中でも特にユニークな材料であり,学術的なインパクトが高いと思われる.
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