研究課題/領域番号 |
19H02923
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分38060:応用分子細胞生物学関連
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
中務 邦雄 名古屋市立大学, 大学院理学研究科, 教授 (90547522)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2022年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2021年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2019年度: 8,450千円 (直接経費: 6,500千円、間接経費: 1,950千円)
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キーワード | 出芽酵母 / 代謝 / ユビキチン / 炭素代謝系 / タンパク質分解 / リポリシス / トリアシルグリセロール / 代謝酵素 / 解糖系 / ステロール / 小胞体 / 品質管理機構 / リボソーム / 脂肪滴 / 微生物 / 膜タンパク質 |
研究開始時の研究の概要 |
微生物は発酵生産過程において、過酷な環境変化に曝される。微生物に環境耐性を付与して有用物質を大量生産させるには、環境変化に対する応答機構(代謝制御、遺伝子発現制御など)を明らかにする必要がある。代謝制御の仕組みとして、代謝酵素のアロステリック制御、フィードバック・フィードフォワード制御などが研究されてきた。分子生物学の発展以降、代謝酵素の転写・翻訳レベルの制御も明らかにされてきた。近年、ユビキチン修飾系による代謝制御の報告が続いているが、これらは氷山の一角に過ぎない。本研究では、ユビキチン修飾を介した代謝の環境応答機構を明らかにすることで、微生物の代謝改変法の開発に寄与する基盤的研究を行う。
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研究成果の概要 |
微生物は発酵生産過程において過酷な環境変化に曝される。微生物に環境耐性を付与して有用物質を大量生産させるには、環境変化に対する応答機構(代謝制御、遺伝子発現制御など)を明らかにする必要がある。本研究では、出芽酵母を材料に、ユビキチン修飾を介した炭素代謝系の新たな環境応答機構の解明を目指した。研究期間中に、脂肪分解(リポリシス)を担う酵素の細胞周期における制御機構、飢餓状態においてリボソームの生合成を微調整するメカニズムなどを明らかにして報告した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
微生物は自然界において、温度、凍結、乾燥、化学物質、浸透圧、pH、低栄養、異常タンパク質蓄積など、多様なストレスに曝されている。このようなストレスや環境の変化に対して、微生物は遺伝子発現、タンパク質間相互作用、酵素活性、代謝経路などを制御することで、巧みに適応している。しかし、発酵食品、バイオ燃料、アミノ酸、酵素など、有用物質を工業的に大量生産させる過程では、細胞の増殖が阻害され、死に至るような環境変化に曝されることがありえる。本研究では、環境変化に対する応答機構を解明して、工業的に有利な環境耐性を備えた微生物の創出を目指そうとする点に学術的意義と社会的意義がある。
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