研究課題/領域番号 |
19H02932
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分39010:遺伝育種科学関連
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
刑部 敬史 徳島大学, 大学院社会産業理工学研究部(生物資源産業学域), 教授 (70450335)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2021年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2020年度: 6,110千円 (直接経費: 4,700千円、間接経費: 1,410千円)
2019年度: 6,760千円 (直接経費: 5,200千円、間接経費: 1,560千円)
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キーワード | ゲノム編集 / DNA二重鎖切断修復 / CRISPR-Cas9 / ジェミニウィルスベクター / NHEJ / ジェミニウィルス / 半数体 / トマト / CRISPR/Cas9 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、正確なNHEJがどのような経路によって制御されているのか?、またどのような因子が関わっているのか? などの疑問点を解明し植物ゲノム編集技術に応用することで、正確なモザイク性が低い変異導入システムを構築することを目的とする。さらに、安定な変異系統の固定技術として、一世代で固定する技術の基盤となるセントロメアヒストンの制御機構を利用した簡便で汎用性のある半数体作出法および誘導型ウィルスベクターを用いたゲノムに外来遺伝子を組み込まないゲノム編集法を開発・確立し、3つの技術を組み合わせることにより、従来のゲノム編集技術を用いた育種法の問題を克服した作物分子育種基盤を構築する。
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研究成果の概要 |
植物におけるCRISPR-Cas9によるモザイク変異の導入を抑制するために、DNA二本鎖切断修復因子の欠損または過剰発現とマルチプレックスgRNAを用いた変異誘発法を組み合わせて、その効果を検討した。また、ジェミニウイルスベクター法と組み合わせたハプロイドインデューサーを介したゲノム編集を確立するために、CENH3遺伝子の変異誘発を実施した。CENH3ノックアウト系統はまだ確立されていないが、CENH3遺伝子に変異があることを確認した。また、ジェミニウイルスベクターシステムを用いたmultiplex gRNA法により、導入遺伝子をゲノムに組み込まずに変異導入することに成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
モザイク性変異は、体細胞の標的ゲノム配列上に様々な変異配列タイプが不均一に混在する変異であり、目的とする変異のみを持つ個体を得るためには数世代の交配と選抜を行なう必要があるため、モザイク性変異を回避した一世代での変異固定を行う方法の確立は、迅速な分子育種技術を確立する上で重要である。また、植物細胞に導入したゲノム編集ツールをゲノムに組み込まずに作用させる手法は社会受容性の高い系統作出に必要である。ジェミニウイルスベクターを用いることで、導入遺伝子をゲノムに組み込まずに変異導入することが可能となり、社会受容性の高いゲノム編集ツールの導入基盤を示す事ができた。
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