研究課題/領域番号 |
19H02997
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分40010:森林科学関連
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研究機関 | 宮崎大学 |
研究代表者 |
伊藤 哲 宮崎大学, 農学部, 教授 (00231150)
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研究分担者 |
光田 靖 宮崎大学, 農学部, 教授 (30414494)
平田 令子 宮崎大学, 農学部, 准教授 (50755890)
加治佐 剛 鹿児島大学, 農水産獣医学域農学系, 准教授 (60538247)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,030千円 (直接経費: 13,100千円、間接経費: 3,930千円)
2022年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2021年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2020年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
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キーワード | 熱帯林 / 生物多様性 / 大規模プランテーション / Land sparing / Land sharing / モノカルチャー / 熱帯 |
研究開始時の研究の概要 |
これまで見過ごされてきたモノカルチャープランテーションの大面積化および多様な二次林の消失が、生物多様性の低下に及ぼす影響をGISによる景観構造解析と現地調査により明らかにする。また、アグロフォレストリに着目し、様々な上層木とその被陰を利用した林間作物の組み合わせについて、どのような立地条件でどのような組み合わせが適切であるのか現地調査により明らかにする。本研究の成果により、対象地域の社会・経済・環境に対する負の影響を未然に回避するための、REDD+プロジェクトにおける森林管理の新たなスタンダードが提示される。
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研究成果の概要 |
1)大規模単作(MP):インドネシア・東ジャワのチークMPで林縁から20m以降に負のコアエリアが発生することと林縁効果の季節変動を明らかにした。カンボジアゴムMPにおいて林齢と植物種多様性の関係を明らかにした。2)アグロフォレストリ(AF):インドネシアのAFの生物多様性保全機能と天敵サービスを検証した。コロナ禍の代替措置として国内の森林で人工ギャップ形成の中期的効果、及び低木層の被圧・樹木保護・表土保護効果を検証した。3)カンボジアの衛星画像分析により2010年以降に商業的森林利用が急増したことを明らかにし、これらを総合して大規模MP化による負のコアエリアの発生をシミュレーションで予測した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は(1)大規模MP内で生物多様性が低下する「負のコアエリア」を実データで捉えるとともに、(2)これを軽減する方策としてAFや混合栽培の生物多様性保全効果や土壌保全効果を検証した点で学術的意義が大きい。さらに、(3)過去の森林の商業的利用拡大と林縁効果の分析に基づいて負の効果が発生するプロセスをシミュレーションモデルにより予測した。これらの成果は、REDD+等の温暖化対策によって更なるMP拡大と生物多様性の低下が危惧される中、適切な森林配置によるLand Sparingと群落構造の複雑化によるLand Sharingの有用性の科学的根拠と実際的ガイドラインを示した点で社会的意義が大きい。
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