研究課題/領域番号 |
19H03023
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分40020:木質科学関連
|
研究機関 | 国立研究開発法人森林研究・整備機構 |
研究代表者 |
大村 和香子 国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所, 主任研究員 等 (00343806)
|
研究分担者 |
大平 辰朗 国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所, 主任研究員 等 (40353619)
神原 広平 国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所, 主任研究員 等 (60727577)
楠本 倫久 国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所, 主任研究員 等 (80537168)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
13,520千円 (直接経費: 10,400千円、間接経費: 3,120千円)
2021年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2020年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
|
キーワード | シロアリ / におい / 嗅覚 / 探知犬 / センシング技術 / バイオセンシング |
研究開始時の研究の概要 |
家屋などのシロアリ被害検出に適用されている探知犬は、毎日のトレーニングによりシロアリの‘におい’を嗅ぎ分け、被害箇所を検出できるようになる。その一方で、シロアリ捕食性アリのように、トレーニング(学習)ではなく本能的にシロアリ探知能力を有する生物種も存在する。 本研究では シロアリ探知犬や捕食性アリが、シロアリから発生するどのような‘におい’を手ががり=『鍵物質』として嗅ぎ分けるのかを解明する。これと併行して、捕食性アリなどの中からシロアリ由来‘におい’物質群を検出可能な新規バイオセンサを探索し、探知犬と探知能力を比較することで、シロアリ探知のための新たなセンシング技術の確立を目指す。
|
研究成果の概要 |
シロアリ及び関連物質(検定対象)の認識時の探知犬の心拍変動や心音を測定し、探知時のイヌの行動と同時解析することで、探知犬の反応の数値化を試みた。 その結果、定常状態と比較して、シロアリ(臭)認識時には探知犬の心拍間隔が短くなる、つまり緊張傾向を示すことが明らかとなった。この緊張傾向は探知犬のStressやInterestの感情とも関係すると考えられた。 次に探知犬が反応するシロアリ種を探索したところ、イエシロアリ、ヤマトシロアリ、アメリカカンザイシロアリに反応することが分かった。このことから、シロアリ探知犬は、これら3種のシロアリ種が共通で有するにおい物質に反応していることが示唆された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
探知犬がシロアリ由来のどのような‘におい’を感じて「シロアリだ」と認識するか?という本研究の遂行により、その’におい’の正体=『鍵物質』がわかってきた。『鍵物質』の解明は、『鍵物質』をターゲットとしたバイオセンサーなど人工センサーの開発につながる。これにより高精度なシロアリ探知ができるだけでなく、ヒトとイヌの双方から経済的、精神的負担を取り除くことが可能になる。
|