研究課題/領域番号 |
19H03050
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分40040:水圏生命科学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
中尾 実樹 九州大学, 農学研究院, 教授 (50212080)
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研究分担者 |
杣本 智軌 九州大学, 農学研究院, 准教授 (40403993)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,030千円 (直接経費: 13,100千円、間接経費: 3,930千円)
2021年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2020年度: 8,190千円 (直接経費: 6,300千円、間接経費: 1,890千円)
2019年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | 補体 / C3 / 細胞内活性化 / コイ / 白血球 / 魚類 / カテプシンL / エンドサイトーシス / プロテアーゼ / 遺伝子ノックダウン / 上皮細胞 / 断片化 / アイソタイプ / T細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、コイおよびギンブナをモデルとして用い、魚類血球の細胞内におけるC3の活性化機構と、この活性化による免疫応答の制御機構を解明し、補体を介した細胞性免疫応答の強化と制御法を見出すことを目的とする。具体的には、細胞内C3活性化が起こる細胞種の特定および各細胞種においてC3の活性化を担うプロテアーゼの同定を進める。さらに細胞内C3活性化が各細胞種によるサイトカイン産生プロファイルに及ぼす影響を精査する。
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研究成果の概要 |
近年、哺乳類において細胞内における補体活性化の生理作用が注目されているが、その系統発生学的な検討は全くなされていない。そこで、細胞内補体活性化の系統発生と生理機能を解明するために、本研究では、コイ白血球細胞内における補体成分C3の活性化断片の検出と細胞内C3断片化に関わるプロテアーゼの特定を目指した。その結果、コイ白血球にはC3が存在し、恒常的に補体活性化とは異なる限定水解を受け未活性化型としてはほとんど残っていないこと、この限定水解はヒト細胞での報告とは異なり、カテプシンL以外のプロテアーゼによること、および 細胞外からC3を取り込み断片化している可能性があることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、プロテアーゼの特定には至らなかったものの、コイPBL内C3の存在と断片化が示された。本研究成果は、学術的には細胞内補体系の系統発生と生理機能の理解を深める重要な知見であるだけでなく、細胞内補体活性化を指標とした、魚類の生体防御能レベルのモニタリング法の開発などの応用につながると期待される。
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