研究課題/領域番号 |
19H03099
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分42010:動物生産科学関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
高橋 昌志 北海道大学, 農学研究院, 教授 (10343964)
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研究分担者 |
窪 友瑛 地方独立行政法人北海道立総合研究機構, 農業研究本部 酪農試験場, 研究職員 (50825338)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2021年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2019年度: 8,320千円 (直接経費: 6,400千円、間接経費: 1,920千円)
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キーワード | ウシ / 妊娠認識 / 子宮頚管 / インターフェロンタウ / インターフェロン誘導遺伝子 / 妊娠応答 / 子宮外組織 / 牛 / インターフェロンτ |
研究開始時の研究の概要 |
牛において、妊娠認識時の子宮内胚から産生されるにインターフェロン(IFN)τによるシグナル伝達機構が知られ、子宮組織における誘導遺伝子の研究が積極的に行われており、早期妊娠診断技術への利活用も期待されている。しかし、子宮組織の直接採取は胎子への損傷の危険性があり、他部位における信頼できる応答性の解析と評価が求められている。 本研究では、子宮外組織における妊娠応答性を時間的、空間的に明らかにし、遺伝子、タンパク質の網羅的な発現解析を行うこととともに、新規応答因子の探索ならびにIFNτの関与動態を解明することで、低侵襲的な妊娠判定への利活用を目指す。
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研究成果の概要 |
ウシ妊娠応答を子宮外組織で時間的、空間的に明らかにし、胚の産生するインターフェロン(IFN)τの関与動態の解明を目的とした。着床前のウシ胚が子宮内でのIFNτの産生ピークである妊娠18日前後の子宮頚管における妊娠依存的なIFN誘導遺伝子の発現増加とともに、頸管粘液中へのIFNτの直接移行を初めて明らかにした。加えて、頸管組織の網羅的発現遺伝子解析により、IGFBP3が排卵直前での顕著な増加が明らかとなった。本成果より、低侵襲的に採取可能な頸管組織から妊娠および発情関連因子の検出可能性が示唆され、早期妊娠、発情検出技術開発可能性が期待される。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究より、着床前に子宮内で成長しながら妊娠認識物質であるIFNτの産生が最大になる18日前後の早期妊娠時で低侵襲かつ簡易迅速に採取可能な頸管組織における妊娠特異的な遺伝子発現および子宮内のIFNτの直接検出を初めて明らかにした。加えて、頸管における発情特異的な発現を示すIGFBP3の遺伝子、蛋白の検出の可能性も提起することができた。本成果は、子宮組織や胚に影響を及ぼすことなく子宮内の胚の直接存在が検出可能であることを国内外での初知見である。今後は、妊娠特異的な発現遺伝子の検出と低侵襲的な早期妊娠検出技術開発への指標として期待されるとともに、発情検出に係る指標の検出と有用性も期待される。
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