研究課題/領域番号 |
19H03105
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分42010:動物生産科学関連
|
研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
木村 康二 岡山大学, 環境生命科学学域, 教授 (50355070)
|
研究分担者 |
松山 秀一 名古屋大学, 生命農学研究科, 准教授 (50455317)
山本 ゆき 岡山大学, 環境生命科学研究科, 准教授 (20645345)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2022年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2021年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2020年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2019年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
|
キーワード | ウシ / 受胎率 / 子宮 / 子宮腺 / 3次元培養 / 胚伸長 / 管腔形成 |
研究開始時の研究の概要 |
ヒトやマウスに見られないウシの胚伸長には子宮腺の存在が必須と報告されている。この時期のウシ胚の発生・分化については未解明な部分が多く、そのメカニズムを解明するためには、正常な機能を有する3次元的に体外で構築された子宮腺を含む子宮内膜と胚との共培養が必要とされる。本研究では子宮腺管腔形成メカニズムを解明することにより正常な機能を有する子宮腺を作出し、これを有する体外構築子宮内膜組織を用いてウシ伸長胚の発生分化メカニズムを解明する。
|
研究成果の概要 |
ウシ子宮内膜より子宮腺を単離し、成長因子存在下のマトリゲル内にて培養を行った結果、腺は伸長し、体内と類似した形状を示したが、細胞の重層化が見られた。マトリゲルにⅠ型コラーゲンを添加すると、腺の伸長は促進されたが、細胞の重層化には変化が見られず、また分泌タンパク質の遺伝子発現においても体内の子宮腺とは異なった。ウシ子宮腺の体外構築には更なる研究が必要である。一方、生後直後の子牛にプロジェステロンを投与したところ、一部のウシでその生殖能力(発情発現等)は正常であるが、子宮腺の存在が確認出来ない個体の作出に成功し、今後の子宮腺機能の解明に貢献すると期待できる。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
胚移植において胚は子宮に移植されてからすぐに死滅すると考えられており、子宮内膜の機能がウシ胚の生存に大きく影響する。ウシ胚は子宮腺から分泌される様々な物質により成長するため、子宮腺機能の解明は胚の生存、ひいては受胎率向上技術開発にとって重要な研究課題である。本研究では低受胎要因解明のため体内と同じ機能を有する体外ウシ子宮腺の構築を試みた。その結果、まだ不完全ではあるがかなり体内のものと類似した子宮腺様構造の形成に成功した。さらに生後すぐにプロジェステロンを投与することによって子宮腺欠損個体の作出にも成功しており、これらの成果は子宮腺機能の解明ひいては受胎率向上技術の開発に貢献する。
|