研究課題
基盤研究(B)
申請者らは、これまでに5,500頭に及ぶDNA検査から多数のMHC統御ザルを検出した。この次段階として、MHC多型に基づく疾患解析を実施し、その成果を治療法の開発に繋げることが重要課題の一つである。本課題では、RAモデルであるCIAを例として、CIA発症の分子機序を解明することを目的とする。具体的には、遺伝学、免疫学および病理学の多面的な解析から、CIAと関連するMHC多型、CIAの重症度を規定する多型マーカーやバイオマーカーの同定等、CIA発症と関連する遺伝要因を明らかにする。個体数削減と再現性を重視した非臨床試験の実施やCIAとRAとの解析データを対比させながら進める点に独創性がある。
本研究課題では、カニクイザルにおけるコラーゲン誘導関節炎 (CIA) 発症の分子機序を遺伝学的、免疫学的および病理学的手法を用いて解明した。その結果、これまで不明であったCIAと感受性を示す主要組織適合性複合体(MHC)アレルを同定したこと、その多型は関節リウマチの感受性HLAアレルの特徴とよく類似したこと、このアレルを有する個体は、Ⅱ型コラーゲンに特異的なTh1型のIgG1抗体を多く産生し、CIAの炎症をより強く誘導することが示唆された。
本課題により長年に渡り不明であったCIAと感受性を示すMHC多型が同定され、関節リウマチと類似した遺伝学および免疫学特徴が見出された点に学術的意義があり、他のHLA関連疾患モデルの作出のための貴重な基礎的データを取得できたと考えられる。このMHC多型に基づくCIAモデルの作出から、個体数削減と再現性を重視した非臨床試験への展開、関節リウマチの治療法開発に関する斬新なシーズの創生等が将来的に期待される。
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すべて 雑誌論文 (17件) (うち国際共著 6件、 査読あり 17件、 オープンアクセス 12件) 学会発表 (7件) (うち国際学会 1件)
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