研究課題/領域番号 |
19H03149
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分42040:実験動物学関連
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研究機関 | 愛知学院大学 |
研究代表者 |
武井 佳史 愛知学院大学, 薬学部, 教授 (70362233)
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研究分担者 |
三原 圭一朗 藤田医科大学, 国際再生医療センター, 教授 (90363077)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2022年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2021年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2019年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
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キーワード | 癌転移 / 分子標的治療 / スキルス胃癌 / 腹膜転移 / 標的遺伝子 / 分子標的癌治療 / 胃癌 / 遺伝子解析 / バイオインフォマティクス / 臨床検体 / 分子標的 / 癌治療法 / 同所移植動物モデル / 金属輸送 |
研究開始時の研究の概要 |
癌転移開始細胞(Metastasis-initiating cell, 以下MIC)は、原発癌に巣喰う微量な細胞集団であり、癌転移を積極的に仕掛けることが分かってきた。我々はスキルス胃癌患者より、このMICを高い純度で単離することに成功している。本課題では、このMICで高発現するZIP10を分子標的として、以下の研究をする。 ①MICにおいて、ZIP10をゲノム編集でKOし、癌転移におけるZIP10の生物学的意義を解明する、②ZIP10がin vivoで癌転移抑止の分子標的と成り得るか否かを検討する、③癌患者の血中循環癌細胞を対象にZIP10が癌転移予測のバイオマーカーと成り得るか否かを検討する。以上の3点を明らかにするところまでを具体的な目的とする。
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研究成果の概要 |
癌転移開始細胞(以下MIC)は、原発癌に巣喰う微量細胞集団で、癌転移を積極的に仕掛ける。「MICの制圧」は癌転移抑止に必須であるが、MICに関して未解明な点が多い。我々はスキルス胃癌患者の原発癌組織からMICを単離し、そのMICで高発現しているZIP10のノックアウトに成功した(CRISPR/Cas9・ゲノム編集技術による)。ZIP10をノックアウトしたMICでは、細胞増殖能・コロニー形成能・遊走浸潤能が低下することが分かった。ZIP10が癌転移抑止の新たな分子標的であることを見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
癌転移研究は大変遅れている。その理由に、癌転移の良いモデルがない現状がある。我々は、癌転移でメインプレーヤーとなる癌転移開始細胞(MIC)を、スキルス胃癌患者から成功裡に単離した。その解析から、ZIP10がMICの機能維持に重要で、癌転移抑制に有用な新規標的であることが分かった。癌の死因の大半は癌転移による。故に癌患者の予後において、癌転移抑止医療が大切になる。本成果は、癌転移抑止医療の実現に繋がる社会的意義を有する。
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