研究課題/領域番号 |
19H03167
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分43020:構造生物化学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
山下 栄樹 大阪大学, 蛋白質研究所, 准教授 (00294132)
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研究分担者 |
中川 敦史 大阪大学, 蛋白質研究所, 教授 (20188890)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2021年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2020年度: 7,280千円 (直接経費: 5,600千円、間接経費: 1,680千円)
2019年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
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キーワード | 膜蛋白質の物質輸送 / クライオ電子顕微鏡単粒子解析 / X線結晶構造解析 / 構造生物学 |
研究開始時の研究の概要 |
複数の抗菌剤が効かない多剤耐性緑膿菌による免疫不全患者への院内感染は、重篤な症状を引き起こすため社会的に大きな問題となっている。日和見細菌である緑膿菌が多剤耐性化する主な原因として、菌体内に進入した抗菌剤を排出する異物排出タンパク質複合体が深く関与している。本研究では、緑膿菌で機能している異物排出タンパク質複合体のままの立体構造をクライオ電子顕微鏡単粒子解析法とX線結晶構造解析法を用いて解明し、異物を菌体外に排出するタンパク質間の連携した排出機構の構造基盤を構築することを目的とする。
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研究成果の概要 |
緑膿菌の多剤耐性化に関わる異物排出タンパク質複合体MexAB-OprMは、内膜に存在するトランスポーターMexB、ペリプラズム領域に存在するアダプタータンパク質MexA、外膜に存在する外膜チャンネルタンパク質OprMの3種類からなり、2つの生体膜を貫く巨大な膜タンパク質複合体である。本研究では、抗菌剤非存在下及び存在下での機能を持ったMexAB-OprM複合体の構造解析に初めて成功し、複合体形成機構を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
日和見細菌である緑膿菌は、健常者には感染症を発症しないが、免疫不全患者では重篤な症状をもたらす。特に多種の抗菌剤に耐性を持つ緑膿菌(多剤耐性緑膿菌)は院内感染を引き起こし社会問題の一つとなっている。多剤耐性化の原因の一つとして考えられている異物排出タンパク質複合体の構造は、新しい作用機序を持つ抗菌剤の開発へと繋がる
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