研究課題/領域番号 |
19H03218
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分43060:システムゲノム科学関連
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
澤崎 達也 愛媛大学, プロテオサイエンスセンター, 教授 (50314969)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2021年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2019年度: 7,670千円 (直接経費: 5,900千円、間接経費: 1,770千円)
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キーワード | サリドマイド / 無細胞 / タンパク質分解 / ユビキチン / プロテインアレイ / E3リガーゼ / 薬剤 / 副作用 / コムギ無細胞タンパク質合成 / 免疫調整剤 / IMiD / 蛋白質分解 / タンパク質分解誘導剤 / 蛋白質 / 分子のり / 催奇形性 |
研究開始時の研究の概要 |
サリドマイドを代表として、これまで4種類の薬剤がそれぞれの標的E3ユビキチンリガーゼに結合し、基質タンパク質への結合特異性を変え、薬剤依存的に特定のタンパク質を分解誘導するタンパク質分解誘導剤が発見された。我々は、コムギ無細胞系を基盤にヒトのほぼ全てのタンパク質を組換えタンパク質として調整した2万4千種類からなるプロテインアレイの構築に成功した。そこで本プロテインアレイを用いて、細胞を用いない世界初のin vitroでの薬剤依存的に相互作用するタンパク質を網羅的に同定できる技術の開発を目指す。
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研究成果の概要 |
サリドマイドを代表に、近年、薬剤が標的E3ユビキチンリガーゼに結合し、基質タンパク質への結合特異性を変え、薬剤依存的に特定のタンパク質を分解誘導するタンパク質分解誘導剤が発見された。本研究では、プロテインアレイを用いて、細胞を用いない世界初のin vitroでの薬剤依存的に相互作用するタンパク質を網羅的に同定できる技術の開発に成功した。サリドマイドは、妊婦の服用により四肢発生異常の胎児が生まれるという世界規模の薬害を生んだ。そこで本研究では、上記に開発したプロテインアレイ技術を用いて解析した結果、サリドマイドによるPLZFの分解が、催奇形性を誘導すること発見した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
サリドマイドによる世界規模の薬害をもたらしたにも関わらず、現在、サリドマイド誘導体は多発性骨髄腫のキラードラッグとなり、多くの患者で利用されている。本研究により、その薬害メカニズムを明らかにすることができた。さらに本研究は、ヒトプロテインアレイを用いた薬の副作用を解明する手法の構築であったことから、今後、本手法が広く使われ、薬の副作用の解明に向けた方法論を提示したことになり、本研究成果は学術的にも社会的にも大きな意義を持っているといえる。
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