研究課題/領域番号 |
19H03250
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分44030:植物分子および生理科学関連
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
山地 直樹 岡山大学, 資源植物科学研究所, 准教授 (00444646)
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研究分担者 |
三谷 奈見季 岡山大学, 資源植物科学研究所, 准教授 (40581020)
横正 健剛 岡山大学, 資源植物科学研究所, 准教授 (50790622)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2022年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2021年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2020年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2019年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
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キーワード | 節 / イネ / 環境応答 / 応答調節 |
研究開始時の研究の概要 |
イネ科植物の体制は節を構成単位としてモジュール化されており、節には栄養素の分配や成長/休眠の制御などの機能が高度に集約されていることから、個体レベルの環境応答においても様々なシグナルの受発信/変換/転送を担う情報処理の場であると考えられる。本研究では出穂期のイネに対してソース/シンクの切除や栄養欠乏などの短期的ストレスに対し、節において応答する遺伝子を選抜し、その機能と生理的役割を詳細に解析する。また節で著しく高発現する輸送体遺伝子の節組織特異的な転写制御機構の解析や、細菌型ABC輸送体遺伝子の節における機能解明も行う。これらを通じてイネの環境応答統合メカニズムにおける節の役割を明らかにする。
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研究成果の概要 |
イネを対象に、環境応答を統合する節の役割を解明するため、種々のストレス条件下における節のトランスクリプトーム解析等を行い、節において特に顕著に発現し、転写調節因子、受容体、ペプチドホルモンなどをコードする機能未知遺伝子を選定した。遺伝子破壊株等を用いた機能解析の結果、カリウム/カルシウムなどの転流に複合的に影響する輸送体、栄養条件によってスプライシングパターンが変化する転写調節因子等を見出した。なかでも節に高発現するSSS(Shoot Silicon Signal)は、ケイ素に対する顕著な発現応答を示し、タンパク質が根に移行して根のケイ酸吸収を調節していることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
イネ科植物の節は栄養素分配の集約的な機能を担い、茎、葉、腋芽、根の結節点として成長の可塑性を生み出す要でもある。さらに情報分子の主要な伝達経路として、情報に対する応答や新たな情報の発信、変換、転送などを担う情報処理ネットワークにおけるNodeでもあると予想される。植物の節の情報処理に着目した研究はこれまでに無く、本研究により節の情報処理を担う分子実体のいくつかを見出すことができた。本研究のさらなる発展は、イネ科作物の生産性やストレス耐性の改善にもつながる。
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