研究課題
基盤研究(B)
動物の体表には多彩な模様パターンが見られます。本研究では、近縁の動物たちの間に見られるようなパターンの多様性(局所的多様性)や、遠縁の動物たちの間にグループをまたいで見られるようなパターンの多様性(大域的多様性)に注目します。これら2つの多様性や、それらに関わるパターン形成メカニズムの違いをふまえながら、模様パターンの多様性が「なぜ、どのように」生み出されてきたのかを明らかにすることを目指します。
動物の体表には多彩な模様パターンが見られます。模様パターンの多様性は、個々の生物分類群に特有の「局所的な多様性」と、系統をまたいで複数の分類群に共通に見られる「大域的な多様性」とに分けることができると考えられます。本研究課題では、魚類全体という大規模な生物分類群を対象とする網羅的な解析により、これら局所的・大域的多様性をあぶり出すとともに、比較ゲノム解析などのアプローチを用いて、模様パターンの多様性がなぜ、どのように生じるのか、そのメカニズムと進化プロセスの一端を明らかにしました。
動物体表に見られる模様パターンは、同種識別や交配選択、擬態・隠蔽など、適応的にも大きな意義をもつと考えられる形質です。動物たちがなぜ模様をもつのかについてはこれまで多くの研究・議論がありましたが、模様パターンの形成メカニズムや進化プロセスについては、一部のモデル動物などを除いて多くが未解明のままでした。本研究の成果により、複雑なパターンが形成されるメカニズムや進化プロセス、パターン形成に関わる要因などについて新たな知見が得られ、動物の模様パターンの多様性を生み出すしくみについての理解が深まりました。
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科学
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