研究課題/領域番号 |
19H03337
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分46030:神経機能学関連
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
虫明 元 東北大学, 医学系研究科, 教授 (80219849)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2021年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2020年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2019年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
|
キーワード | マルチタスク / 前頭葉 / 多点計測 / 前頭運動野 / 前頭前野 / 細胞活動 / 抑制系 / 運動前野 / シータ波 / ベータ波 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では「マルチタスクの柔軟性を支える前頭葉ネットワークの仕組みを細胞レベルで解明すること」を目標にして、マルチタスクで必要となる主な機能として①任意に選ばれた行動課題を展望記憶として符号化して記憶 ②背景課題中、展望記憶は維持 ③背景課題中に展望課題の条件が出現したら展望課題に切り替える。これらの認知機能に関わる皮質間ネットワーク、皮質―皮質下(基底核と海馬)のネットワークに着目してこれらマルチタスクのメカニズムを解明する。多点計測、イメージングとして、回路の光操作により解明する。
|
研究成果の概要 |
脳がマルチタスクをに対処できるための前頭葉と関連分野の働きを解明する。課題を数種類サルに学習さて、その後、それぞれの条件で課題を行わせた。実行中に細胞活動、局所電場電位を記録した。マルチタスクに対して、2つの方略で符号化する細胞が見出された。一つは、一つの細胞が表現する情報を、課題進行とともに変化させ、一人何役もこなす、動的な情報表現をする符号化であった。もう一つは、課題条件が異なると、文脈ごとに選択的に参加する細胞群が異なる反応を示した。マルチタスクでは、複数の振動間の位相同期が重要で振動レベルで広域的に領域間を結びつけ、位相同期で参加する細胞を選択することが示唆された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
マルチタスクは、細胞が一人多役を時間的に情報変化しながら対応している場合と、それぞれのタスクに特異的に活動する細胞を準備して行う場合がわかった。また振動により、多数の領域が位相同期することで、参加細胞を選択する機構も判明してきた。マルチタスクには、2つの方法はトレードオフがあると考えられる。日常生活にもしばしば起こる。このマルチタスクを支えるの神経機構を理解することはマルチタスクができない認知的な障害がある人の理解やリハビリに示唆を与えると考えられる。
|