研究課題/領域番号 |
19H03345
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47010:薬系化学および創薬科学関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
市川 聡 北海道大学, 薬学研究院, 教授 (60333621)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,160千円 (直接経費: 13,200千円、間接経費: 3,960千円)
2021年度: 6,890千円 (直接経費: 5,300千円、間接経費: 1,590千円)
2020年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2019年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
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キーワード | 抗がん剤 / 抗菌剤 / 天然物 / ライブラリー / 創薬化学 / 有機合成 |
研究開始時の研究の概要 |
天然物を基盤とする創薬研究における、必要な天然物の誘導体を「いかにして迅速かつ網羅的に合成するか?」という至上命題に対して、迅速かつ網羅的なライブラリー供給と生物活性評価と、活性化合物のテーラーメード合成の2つの柱からなる新たな天然物創薬プラットホームの構築を行う。同定された誘導体について、さらなるドラッグデザインによる積極的な構造の単純化や機能化を行うことで、高活性化、代謝安定化能を付与するような化学修飾を施し、真の創薬リードへと変換する。最終的には、薬剤耐性菌感染症とがんを対象疾患として設定し、これらに対する天然物創薬リードの創製を目指す。
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研究成果の概要 |
天然物の母骨格を「コア」構造、種々のアシルヒドラジンを「アクセサリー」とし、両フラグメントの連結を96 穴プレート上で行い、各ウェル内でヒドラゾン形成反応の進行と収率をLC-MSにて確認した。両フラグメントによる生物活性評価条件でのヒドラゾン形成反応条件、同条件下に おけるヒドラゾン体の安定性についても検討した。本法を用いて、複数の天然物の誘導体ライブラリーを一挙にパラレル合成した。その結果、薬剤耐性菌に対して極めて有効な誘導体など、もとの天然物の活性を凌駕する誘導体の同定を複数同定した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
天然物そのものが医薬品となるケースはわずか数%にすぎず、薬の「原石」を創薬リードとするためには、生物活性の増強・標的に対する選択性の向上・代謝安定性の付与・体内動態の向上・毒性の低減などの様々な性質を改善する必要がある。そのためには、天然物が有する化学構造の改変が必須であり、多彩な天然物誘導体群(ライブラリー)を用いた構造活性相関の検討が必要である。変研究では、天然物ライブラリーの迅速合成法の開発と、それを用いた抗がん剤、抗菌剤リードの開発を行うもので、本研究を通して得られた生物活性化合物は、人類の健康福祉の維持・向上へ大きく貢献する。
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