研究課題/領域番号 |
19H03386
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47060:医療薬学関連
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
伊藤 晃成 千葉大学, 大学院薬学研究院, 教授 (30323405)
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研究分担者 |
星野 忠次 千葉大学, 大学院薬学研究院, 准教授 (90257220)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,160千円 (直接経費: 13,200千円、間接経費: 3,960千円)
2022年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2021年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2020年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2019年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
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キーワード | HLA / 薬物過敏症 / 動物モデル / 過敏症 |
研究開始時の研究の概要 |
HLA多型の関わる薬物過敏症は特に皮膚で多く認められる。HLAが全身に発現するにも関わらず皮膚に偏って見られるメカニズムは不明で、化合物に潜在する薬物過敏症リスクを非臨床で予測することも不可能である。本研究では、HLAと薬物の相互作用をケラチノサイトが感知するメカニズムとして、多型によるHLA構造安定性の違い、さらにはここに特定薬物が結合することで発生する小胞体ストレスの関与を考えている。この性質が皮膚過敏症と関連する多型一般に共通する現象かを多型と薬物の組み合わせを変え、種々の手法で検証する。最終的にはHLA多型の関与する皮膚過敏症リスク誘発薬物の非臨床スクリーニング系の基盤構築を行う。
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研究成果の概要 |
HLA多型導入マウスを用いた研究から、アバカビル過敏症およびフルクロキサシリン肝障害の疾患メカニズムに関する重要な知見を提供することができた。特にアバカビル過敏症モデルでは、免疫活性化の抑制がその発症を妨げていることから、臨床においてもHLA多型保有者でも発症しない例を説明できる可能性が示された。フルクロキサシリン肝障害に関しては我々が検討した以外の未知要因が発症に必要と考えられ、これが臨床での極めて低い発症率とも関連している可能性が示された。in vitro/in silicoの解析から、リスクHLA多型と非リスク多型では小胞体での成熟化過程に特徴的な違いがある可能性を示すことができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
前年度までの研究から、皮膚細胞ではアバカビル(ABC)がB*5701多型特異的に小胞体ストレス(ERストレス)を引き起こすことがわかっている。ERストレス発生 に組織選択性があるか知るため、ABCの経口投与後、組織を単離してERストレスマーカーの発現を調べた。その結果、皮膚ではERストレスが生じていることが確認 された一方、肝臓、腎臓、脾臓ではERストレスが起こっていないことがわかった。厳密には他の組織も網羅する必要があるが、ERストレスには一定の組織選択性 があることが示された。
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