研究課題/領域番号 |
19H03403
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分48020:生理学関連
|
研究機関 | 香川大学 |
研究代表者 |
藤原 祐一郎 香川大学, 医学部, 教授 (20532980)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2021年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2020年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2019年度: 5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
|
キーワード | イオンチャネル / 電位センサー / pHセンサー |
研究開始時の研究の概要 |
我々の体では、外界の環境情報を受容し恒常性を維持するためにセンサー分子が働いています。電位依存性H+チャネルは、膜電位変化とpH変化を感知するイオンチャネル分子として知られていますが、その仕組みは全く分かっておりません。本研究では、種々の最先端の手法を用いて、H+チャネルのセンサー機能・ダイナミックな構造変化を解析します。他のイオンチャネル一般にも理論を展開し、イオンチャネルが膜の電気的・化学的シグナルを受容して生体機能として出力する、一連の分子センサー駆動メカニズムを明らかにすることを目的に行います。
|
研究成果の概要 |
電位依存性H+チャネル(Hvチャネル)は貪食細胞に存在し、外部環境のpHや膜電位に応じて活性を制御します。Hvチャネルのセンサー機構の仕組みを詳しく知るために実験を行いました。細胞内外のpHをコントロールした電気生理学的機能解析や電位センサーの電荷の移動を電気生理学的に測定する解析により、Hvチャネルは細胞内外のpH勾配と膜電位勾配を感知する能力を持っており、その機構は、絶対的pH感知機能が膜電位センサー機能(電位センサーの動き)に影響を与えることで、pH勾配を感知する機能が発揮されることを明らかにしました。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究でHvチャネルは、細胞内外の絶対的pHが電位センサーの動きを制御することによって、チャネル活性を制御することが分かった。Hvチャネルは細胞内外の環境変化を感知し、貪食細胞の機能制御に重要な役割を果たしている。今後の研究では、Hvチャネルの活性制御メカニズムや関与するシグナル伝達経路の詳細な解明、Hvチャネルの他のセンサー機能との関連を解明、他の生物学的プロセスや疾患における役割の特定が期待される。この研究は貪食細胞の機能解明や関連疾患の治療法の開発に貢献する可能性がある。
|