研究課題/領域番号 |
19H03419
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分48040:医化学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
榎本 将人 京都大学, 生命科学研究科, 助教 (00596174)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2021年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2020年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2019年度: 6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
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キーワード | 細胞死 / 細胞間相互作用 / 組織間相互作用 / 組織修復 / ショウジョウバエ / 生体損傷 / 貪食 / 細胞間コミュニケーション / 組織間コミュニケーション |
研究開始時の研究の概要 |
多細胞生物において個々の組織・臓器は単独で機能しているわけではなく、互いにコミュニケーションすることで個体の形態・機能を維持している。しかしながら、生体内に形成された組織間ネットワークの分子実体やその制御機構はいまだ不明な点が多い。そこで本研究では、ショウジョウバエ上皮をモデルとして生体損傷に応答して駆動される細胞死を介した組織ネットワークによる個体の恒常性維持の分子基盤を明らかにすることで、新たな組織間ネットワークの解明を目指す。
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研究成果の概要 |
多細胞生物の上皮組織は損傷を修復し再生することができる。このような組織修復には、細胞同士の相互作用だけでなく組織同士のコミュニケーションも重要であるものの、その時空間制御メカニズムにはいまだ不明な点が多い。本研究は、ショウジョウバエ上皮である翅原基をモデルとして組織傷害に対する生体内の細胞間・組織間の相互作用による組織修復メカニズムの理解を目指したものである。その結果、組織傷害によって生じた細胞死が周囲の細胞や空間的に離れた組織にも伝播し、この細胞死の時空間伝播により組織修復が円滑に進行し、時間軸に沿った上皮形態の再形成が達成されることが分かった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、組織傷害により生じた細胞死が細胞・組織間を伝播し、この死細胞の時空間動態が組織の修復と再生の達成に重要であることを明らかにしたものである。本成果は、細胞死による生体の損傷チェックポイントという新しい概念を提唱するものである。また、このような死細胞を介した細胞・組織間コミュニケーションによる組織修復の仕組みの理解は、再生医学・医療工学に新しい視点を提供すると共に、組織再生を人為的に制御する手法やマテリアル開発の基盤になると期待される。
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