研究課題/領域番号 |
19H03448
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49030:実験病理学関連
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研究機関 | 旭川医科大学 |
研究代表者 |
西川 祐司 旭川医科大学, その他, 学長 (90208166)
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研究分担者 |
後藤 正憲 旭川医科大学, 医学部, 助教 (00432203)
藤井 裕美子 旭川医科大学, 医学部, 助教 (30722334)
田中 宏樹 旭川医科大学, 医学部, 助教 (70596155)
人見 淳一 旭川医科大学, 医学部, 助教 (40568664)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,160千円 (直接経費: 13,200千円、間接経費: 3,960千円)
2022年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2020年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2019年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
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キーワード | 肝腫瘍 / 肝細胞癌 / 胆管細胞癌 / 混合型肝癌 / 分化転換 / 脱分化 / 分化転換」 / 原発性肝癌 / 胆管癌 |
研究開始時の研究の概要 |
原発性肝癌には肝細胞癌、胆管細胞癌の他、混合型肝癌、肝芽腫などの多様な表現型が含まれる。最近、肝細胞表現型の可塑性が明らかになり、肝細胞の分化転換や脱分化により幅広いスペクトラムの腫瘍が形成される可能性が指摘されている。本研究では、マウス肝細胞ゲノムへの種々の癌遺伝子導入やp53ノックアウトを組み合わせた腫瘍モデルを用い、表現型多様性を規定する細胞内シグナル系とそれらの相互作用を解明する。また、in vitro肝細胞形質転換系を用い、同系マウス肝への生着・腫瘍形成が可能な腫瘍細胞株を樹立する。さらに、肝細胞性腫瘍の表現型決定に肝の微小環境がどの程度影響するかを種々の肝傷害モデルを用い検討する。
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研究成果の概要 |
原発性肝癌には肝細胞癌、胆管細胞癌の他、混合型肝癌、肝芽腫などの多様な表現型が含まれる。肝細胞の表現型は成熟した後も可塑的であることが明らかになっており、微小環境変化や遺伝子発現変化により胆管上皮細胞への分化転換、肝芽細胞への脱分化、上皮間葉転換などをきたす。本研究では、マウス肝細胞ゲノムへの種々の癌遺伝子導入やp53ノックアウトを組み合わせた腫瘍モデルやin vitroマウス肝細胞形質転換モデルを用い、肝細胞性腫瘍は幅広いスペクトラムの腫瘍を形成しうることを証明するとともに、表現型多様性を規定する細胞内シグナル系とそれらの相互作用を解明した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
原発性肝癌は現在も予後の悪い悪性腫瘍であり、その病態解明が強く望まれている。原発性肝癌の主要なタイプは肝細胞癌と胆管細胞癌であり、それぞれ肝細胞およおび胆管上皮細胞由来と考えられてきたが、肝細胞の表現型の可塑性が明らかになり、胆管細胞癌やその他の肝癌の細胞起源について活発な議論が行われている。我々は本研究で肝細胞由来腫瘍が肝細胞癌だけでなく、幅広いスペクトラムの組織型を示しうることを証明し、その分子メカニズムの一端を明らかにした。我々が得た知見は、原発性肝癌の病態の理解を深めるとともに、新たな治療戦略の基礎となりうると考えられる。
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