研究課題/領域番号 |
19H03561
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52010:内科学一般関連
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研究機関 | 国立研究開発法人国立循環器病研究センター (2020-2022) 京都大学 (2019) |
研究代表者 |
山本 正道 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 研究所, 特任部長 (70423150)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
16,900千円 (直接経費: 13,000千円、間接経費: 3,900千円)
2022年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2020年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2019年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | アデノシン三リン酸 / エネルギー代謝 / イメージング / 臓器連関 / ミトコンドリア / 認知症 / アルツハイマー病 / アルツハイマー病モデルマウス / 恒常性 / 全臓器連関 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、アルツハイマー病(以下AD)の簡便かつ高効率な超早期診断方法の確立に貢献する非臨床評価基盤を構築することである。申請者が開発する「恒常性変化(ATP量変化)として、脳とそれ以外の臓器との連関を可視化・解析する技術」を軸に、脳以外の組織・細胞が活用可能となる上記基盤の確立を目指す。本研究では、脳以外の臓器を起点とする、ADの超早期診断に繋がる新規因子を同定し、認知症の大規模研究(AMEDプレクリニカルなど)において、該因子が脳画像診断の前段階でAD患者候補の特定に利用されることを目指す。
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研究成果の概要 |
生体内のATP動態を可視化する技術を用いて、連関する臓器の関係を明らかにし、認知症の早期診断に応用する取り組みが行われました。この技術により、細胞レベルから臓器レベルまでのATP量を計測することが可能になりました。この技術を用いた研究により、本来は腎臓に作用するSGLT2阻害薬が心臓のミトコンドリア機能改善に関与することが発見されました。さらに、認知症モデルマウスの実験により、脳の海馬の錐体細胞でATP量の低下が認知行動異常の3ヶ月前に生じることが明らかになりました。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
生体内のATP動態を可視化する技術の開発により、細胞質とミトコンドリアのエネルギー代謝をマウスモデルでイメージングすることが可能になりました。SGLT2阻害薬(エンパグリフロジン)が心臓のミトコンドリア機能を改善することを発見し、その適応拡大やメカニズムの解明に重要な意味があります。さらに、認知症モデルマウスで早期の異常が起こる領域と時期を特定することができ、ヒト臨床試験への応用にも期待があります。これらの研究結果を通じて、臨床応用に向けた整備が進み、学術的・社会的に重要な成果となる可能性があります。
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