研究課題/領域番号 |
19H03608
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 一般財団法人脳神経疾患研究所 |
研究代表者 |
石渡 喜一 一般財団法人脳神経疾患研究所, 南東北創薬・サイクロトロン研究センター, 所長 (50143037)
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研究分担者 |
鷺野谷 利幸 一般財団法人脳神経疾患研究所, PETセンター, センター長 (10274903)
神谷 伸彦 川崎医科大学, 医学部, 講師 (10614282)
佐藤 まり子 一般財団法人脳神経疾患研究所, 南東北BNCT研究センター, 医長 (30645263)
高井 良尋 一般財団法人脳神経疾患研究所, 南東北BNCT研究センター, センター長 (50107653)
村上 昌雄 一般財団法人脳神経疾患研究所, 南東北がん陽子線治療センター, センター長 (50210018)
一瀬 浩司 弘前大学, 医学部附属病院, 医員 (50832903)
廣瀬 勝己 一般財団法人脳神経疾患研究所, 南東北BNCT研究センター, 診療所長 (60623767)
平塚 純一 川崎医科大学, 医学部, 教授 (30192298)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2021年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2019年度: 8,710千円 (直接経費: 6,700千円、間接経費: 2,010千円)
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キーワード | PET診断 / がん / ホウ素中性子捕捉療法 / 陽子線治療 / 低酸素イメージング / 癌 / BNCT |
研究開始時の研究の概要 |
腫瘍の低酸素状態は放射線治療の抵抗因子となることから、陽子線治療や現在治験が進んでいるホウ素中性子捕捉療法(BNCT)の成績に、PETによる低酸素イメージングが果たす役割を明らかにする。1)低酸素イメージングプローブとして広く普及している18F-FMISOとその問題点を改良した18F-FRP-170を直接的に比較研究する(方法論の研究)。2)低酸素状態とBNCT治療薬4-borono-L-phenylalanine(BPA)のマーカーとなる18F-FBPA集積の関係を、動物モデルと臨床で確認する(BNCTへの診断法の開発)。
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研究成果の概要 |
FBPA、FRP170及びFMISOの新たな製造法を導入し、FRP170はヌードマウス腫瘍の低酸素部位に集積することを明らかにした。 頭頸部癌患者を対象として研究で、BNCT治療薬BPAの腫瘍集積評価には、FBPAダイナミックデータのシミュレーションが望ましいが、腫瘍/血液比も指標になる。FBPAとMETあるいはFDGの腫瘍集積相関は低く、BNCT適応判定にはFBPAが優位だったが、FBPA とMETの腫瘍/対側正常比は相関した。FRP170はFBPAの腫瘍部位内側へ局在傾向があり、中心部の低酸素領域の存在が示唆され、効果的な放射線治療を考える参考となる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
悪性腫瘍治療は手術や放射線治療を主体となるが、最近の分子標的治療などの多くの治療法が組み合わせられている。腫瘍は増大すると組織環境は必ず低酸素側に傾き、放射線治療に対する抵抗性因子となることはよく知られているが、最近では薬物療法などに対しても治療抵抗性を獲得することがわかってきた。最近保険診療となったBNCTの適応判定や治療薬BPAの事前の腫瘍集積を予測すること、また陽子線治療などを含めて、低酸素イメージングにより腫瘍組織の低酸素分画を把握して治療することが重要と考えられる。本研究の成果は、これらの放射線治療にPET診断をどのように活用するかの一つの指標を与える。
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