研究課題/領域番号 |
19H03631
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53010:消化器内科学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
正宗 淳 東北大学, 医学系研究科, 教授 (90312579)
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研究分担者 |
濱田 晋 東北大学, 医学系研究科, 助教 (20451560)
田口 恵子 東北大学, 医学系研究科, 准教授 (20466527)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2021年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2020年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2019年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
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キーワード | 膵癌 / 酸化ストレス |
研究開始時の研究の概要 |
酸化ストレス応答機構の中核を担うKeap1-Nrf2経路は膵癌進展に寄与するだけでなく、抗癌剤耐性へも深く関与する。本研究ではNrf2活性化の可視化により、既存薬剤をその耐性化におけるNrf2依存性という新たな基準で分類するとともに、膵癌細胞・膵星細胞のNrf2依存性を検出する新規マーカーを開発し、Nrf2阻害が「効く」膵癌サブグループを特定する。さらにNrf2依存的/非依存的耐性機構を促進する薬剤を同定することで、薬剤への耐性機構・感受性を人為的に制御する「対策のある耐性化誘導」戦略を確立する。以上の検討により、新たなパラダイムに基づく膵癌個別化治療の基盤を構築する。
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研究成果の概要 |
本研究の目的は、Nrf2活性化状態に応じた膵癌細胞・膵星細胞抑制による効果的な膵癌治療法開発のための基盤構築である。Nrf2阻害剤により発現が低下する分子としてAldh3a1を見出し、Nrf2阻害とともにAldh3a1発現ノックダウンが抗癌剤感受性を増強することを見出した。Nrf2阻害剤は既存抗癌剤の作用をin vitro、in vivoで増強することを確認した。膵星細胞については癌細胞の腫瘍形成能増強効果が膵星細胞側のNrf2に依存することを見出した。Nrf2活性化状態にある膵癌細胞に対して、アミノ酸代謝阻害が生存率を低下させることを確認した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
膵癌の予後改善のためには新たな治療法開発が喫緊の課題である。使用薬剤の奏功性・耐性化機序をリアルタイムに把握し、耐性獲得機構制御により有効性を維持する薬剤選択を可能とすることで、酸化ストレス応答依存性という新たなパラダイムに基づく膵癌個別化治療の基盤を構築するものである。以上の計画は現状では困難な膵癌の個別化治療を実現し、現行治療の課題を克服するという大きな創造性を有する。
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