研究課題/領域番号 |
19H03632
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53010:消化器内科学関連
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
上野 義之 山形大学, 医学部, 教授 (70282126)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,810千円 (直接経費: 13,700千円、間接経費: 4,110千円)
2021年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2020年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2019年度: 11,180千円 (直接経費: 8,600千円、間接経費: 2,580千円)
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キーワード | 胆汁 / 細胞外小胞 / 胆汁うっ滞 / 胆管癌 / 原発性硬化性胆管炎 / 胆管上皮細胞 / 胆汁酸 / 基底膜側 / 類洞側 / 細胞外ベジクール / 原発性胆汁性胆管炎 / マイクロRNA |
研究開始時の研究の概要 |
「胆道系の恒常性維持は、胆汁中のEVに含まれる分子を介した伝達システムを用いた胆道を構成する細胞同士のクロストークにより成立されているのではないか?」という中心仮説を立て、それを示すために「①肝細胞由来のEVと胆管上皮細胞由来のEVは異なる成分を持つ、②それぞれのEV中の分子は下流の胆管上皮細胞に対して異なる細胞生物学的意味を持つ、③胆汁うっ滞性肝疾患ではEVに含まれる因子がさらに周囲の胆管上皮細胞の病態形成に影響する」という論点を立てた。本研究ではこの3つの命題を解明するためにin vitroおよびin vivoの実験系を構築してアプローチする。
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研究成果の概要 |
(1)胆汁サンプルからのEVの分離法の確立は、みらか研究所と共同研究を実施し、試薬を開発し胆汁からの分離に最適な方法を考案した。本法によりヒト胆汁うっ滞性肝疾患の胆汁サンプルが疾患ごとに異なる組成やバイオマーカーを持つことを明らかにした。(2)分離EVを、培養胆管上皮細胞の管腔側より添加し細胞の変化を検討し、基底膜側と管腔側に分離されるEVは、質・量とも異なっており異なる生理活性を持つことを明らかにした。さらに、(3)ヒト疾患(インターフェロン及び胆汁酸刺激によるヒトPSC in vitroモデル)において正常状態に比してより線維化増強作用を持つ線維化増強作用を基底側EVが持つことを見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、より効率が高く純度の高い胆汁中EVの分離法が開発された。本法を用いることにより、新たな疾患バイオマーカーや、創薬につながるデリバリー法の開発が可能となることが期待される。
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