研究課題/領域番号 |
19H03653
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53020:循環器内科学関連
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
山下 智也 神戸大学, 大学院科学技術イノベーション研究科, 教授 (90437468)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,160千円 (直接経費: 13,200千円、間接経費: 3,960千円)
2022年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2021年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2020年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2019年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
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キーワード | 循環器疾患 / 腸内細菌 / 心不全 / 心房細動 / 大動脈瘤 / 炎症 / 動脈硬化 / 大動脈解離 / リポポリサッカライド / 動脈瘤 / 動脈解離 / 代謝物 / 腸内細菌叢 / 微生物製剤 |
研究開始時の研究の概要 |
腸内細菌と各種疾患発症との関係が示され、診断や治療への応用が期待される。本研究の目的は、心不全など循環器疾患の発症における腸内細菌叢の役割・因果関係を調査し、関連メカニズムを解明して、新規の治療標的を探索することである。 そのため、以下の3つの研究を進める。(1) 臨床研究で、疾患特異的な腸内細菌叢を同定。(2) 疾患モデル動物で腸内細菌叢の特徴を示し、因果関係と生体機能を考えながら治療標的候補を選択。(3) 疾患モデルに対して腸内細菌ないし代謝物に介入する治療を行い、有効性の判定と機序解明を実施。本研究実施により、腸内細菌に介入する新規循環器疾患治療法の候補の研究開発につながる。
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研究成果の概要 |
心不全、心房細動、大動脈瘤の患者腸内細菌を調査して、疾患特異的な腸内細菌叢を明らかにした。大動脈瘤では、マウスモデルに抗生物質投与で無菌にすることで、腸内細菌叢の役割を解明した。動脈硬化予防菌として同定したBacteroides菌を肥満マウスモデルに投与すると、分岐鎖アミノ酸代謝を改善し、肥満を抑制できることを示した。LPSの動脈硬化の増悪機序を調査し、動脈硬化巣に好中球細胞外トラップ(NETs)を形成し、マクロファージからのケモカインの産生の増加を含む炎症の悪化機序を解明した。腸内細菌と循環器疾患との関連を調査する中で、数多くの菌の宿主生体作用としての代謝と免疫への影響を明らかにできた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
腸内細菌と各種循環器疾患との関連性を調査した研究であり、その関係性の中から、新規の治療標的や治療法を開発することを目指して研究を進めた。循環器疾患と腸内細菌との関連研究は、日本ではほぼ我々の研究が中心となっており、今回は4年間の継続した研究実施の中で、本当に数多くの臨床的エビデンスから、基礎研究での成果も得られた。今後の研究に活かし、発展させて患者貢献できると考えている。
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