研究課題/領域番号 |
19H03674
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53040:腎臓内科学関連
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
成田 一衛 新潟大学, 医歯学系, 教授 (20272817)
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研究分担者 |
後藤 眞 新潟大学, 医歯学系, 准教授 (00463969)
若杉 三奈子 新潟大学, 医歯学総合研究科, 特任准教授 (10584782)
忰田 亮平 新潟大学, 医歯学総合病院, 助教 (20737697)
葭原 明弘 新潟大学, 医歯学系, 教授 (50201033)
新藏 礼子 東京大学, 定量生命科学研究所, 教授 (50362471)
山本 卓 新潟大学, 医歯学総合病院, 准教授 (70444156)
金子 佳賢 新潟大学, 医歯学系, 講師 (80444157)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,030千円 (直接経費: 13,100千円、間接経費: 3,930千円)
2022年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2021年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2020年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2019年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
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キーワード | 慢性腎臓病 / IgA / 粘膜免疫 / 加齢性疾患 / 細菌叢 / IgA腎症 / 口蓋扁桃 / メタゲノム / 歯周病菌 / レパトワ解析 / single cell RNA-seq / 脆弱性骨折 / 加齢性病態 / 認知機能 / 骨代謝異常 / 16SrRNAシークエンス / 腎性老化 / 骨折 / 認知機能低下 / リンパ球レパトワ解析 / 糖鎖不全IgA / APRIL / 骨粗鬆症 / サルコペニア / マイクロバイオーム / CKD-MBD / 腎臓病 |
研究開始時の研究の概要 |
腎臓病患者では体液恒常性の破綻に加えて、保存期から複数の代謝異常が生じ、サルコペニアや骨粗鬆症、認知機能低下などの加齢現象が著しく進行する。これは総体的に“腎性老化”として認識されているが、現在のところ腎機能の低下を抑制する以外に有効な対策はない。腎臓病発症初期から末期腎不全に至るまでの各段階で、口腔・消化管粘膜細菌叢の変容および自然免疫応答の異常が相互に関連を持ちながら、腎疾患の発症と進行に関与することが分かってきたが、詳細な全体像は不明である。本研究は、“腎性老化”現象における粘膜免疫、粘膜における代謝異常の役割を解明し、対策法を開発する。
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研究成果の概要 |
腎臓病の各段階で、粘膜細菌叢の変容および自然免疫応答の異常が加齢性病態の形成に関与するが、詳細な機序は不明であった。腎炎患者の口腔粘膜および摘出扁桃の解析、疾患特異的なIgA結合細菌の同定、局所リンパ球のレパトア解析を通して原因抗原を推定した。腎生検標本のプロテオミクス解析により、糸球体内抗原分子を検討した。同定された細菌菌体分子や代謝物と腸内フローラやその代謝物への影響、さらにこれらと骨・ミネラル代謝、との関連を解析した。以上により、腎臓病で加速する加齢現象の機序を粘膜免疫変容の面から解明し、口腔粘膜における免疫制御を通して,新たな治療戦略開発に貢献することを目指した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
この分野はわが国が世界をリードしている領域である。口腔・口蓋扁桃IgA結合細菌が明らかになり腎炎への作用が分かれば大きな進歩をもたらす。腸内細菌叢と腎臓病の関連は複数の報告がなされているが、腎領域での臨床応用は限定的で、口腔粘膜の免疫システムとの関連は検討されていない。またヒトでの口腔内細菌と腸内細菌叢の連関機序については全く報告がない。個々の加齢性病態と粘膜免疫の関連性について他の研究があるが、これらは1患者のなかで相互に関連するものであり、治療・対策についても総体的に捉える必要がある。本研究は国内外の研究動向に添い、求められている課題を解決するために適切かつ優位性が高い。
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