研究課題/領域番号 |
19H03677
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53040:腎臓内科学関連
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研究機関 | 東北医科薬科大学 |
研究代表者 |
森 建文 東北医科薬科大学, 医学部, 教授 (40375001)
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研究分担者 |
廣瀬 卓男 東北大学, 医学系研究科, 助教 (20599302)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2021年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2019年度: 8,320千円 (直接経費: 6,400千円、間接経費: 1,920千円)
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キーワード | 腎うっ血 / 線維化 / 周皮細胞 / 酸化ストレス / 形質転換 / 腎循環 |
研究開始時の研究の概要 |
心不全などの体液貯留の病態において中心静脈圧の上昇による体液貯留と腎障害に腎静脈うっ血(以下腎うっ血)の関与が示唆されている。我々は腎うっ血による腎内血行動態と腎間質線維化に着目し、以下の仮説を立てた:①体液貯留による腎静脈圧の上昇が、直血管や尿細管周囲網細管のうっ滞を生じ血管内圧が上がる。②血管内圧の上昇と血流低下による低酸素により、周皮細胞ペリサイト内の酸化ストレスが亢進する。③ペリサイトの筋線維芽細胞転換により線維化が進行する。この仮説を検証するために我々が開発したラット腎静脈狭窄モデルと細胞培養系を用い、腎うっ血に伴う腎内分子メカニズムと治療戦略を解明する。
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研究成果の概要 |
心不全などの体液貯留の病態において中心静脈圧の上昇による体液貯留と腎障害に腎静脈のうっ血(腎うっ血)の関与が示唆されている。我々は腎うっ血による腎内血行動態と腎間質線維化に着目し、ラット腎静脈狭窄モデルと細胞培養系を用いた解析を行った。腎うっ血に伴う腎直血管の怒張により、直血管の周皮細胞(ぺリサイト)が剥離して筋線維芽細胞へ形質転換し、腎間質線維化の進行に関与していることが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、腎うっ血に伴う腎間質線維化にペリサイトの剥離と筋線維芽細胞への形質転換が関与していることが明らかとなった。これまで腎循環は動脈血流を中心として研究されてきたが、本研究成果より腎静脈循環を調節することが体液貯留を呈する慢性腎不全や心不全、肝不全といった疾患における腎保護に重要であることが明らかとなった。また、腎静脈循環を調節する薬剤は開発されておらず、本研究成果が治療ターゲットとなることが期待される。
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