研究課題/領域番号 |
19H03750
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55050:麻酔科学関連
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
川真田 樹人 信州大学, 学術研究院医学系, 教授 (90315523)
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研究分担者 |
田中 聡 信州大学, 学術研究院医学系, 准教授 (60293510)
石田 高志 信州大学, 学術研究院医学系(医学部附属病院), 講師 (60531952)
石田 公美子 (松尾公美子) 信州大学, 学術研究院医学系, 助教 (80467191)
杉山 由紀 信州大学, 学術研究院医学系(医学部附属病院), 講師 (10468100)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2021年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2020年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2019年度: 5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
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キーワード | 術後痛 / 外科的侵襲 / 慢性化 / 炎症細胞 / 神経新生 / 術後痛モデル / 炎症 / 血管新生 / 神経申請 / マイクログリア / 動物モデル / 四肢手術モデル / 開腹手術モデル / メカニズム / 病巣 / 遷延性術後痛 / 炎症性疼痛 / 慢性術後痛 / 新規動物モデル |
研究開始時の研究の概要 |
新規術後鎮痛法の開発のためには、病変部位への外科侵襲による、臨床をより反映した新たな術後痛モデルの開発を行い、これを元にしたトランスレーショナルリサーチが不可欠である。本研究では炎症性病変を導入後、炎症性疼痛が消退した病変部位への外科的切開を加えた(I) 四肢手術後痛モデルと(II) 開腹手術後痛モデルを新たに開発し、行動生理学的、免疫組織化学的、薬理学的機序解明をもとに、新規術後鎮痛薬・法の開発を行う。
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研究成果の概要 |
これまで足底切開モデルが、ヒトの術後痛モデルとして臨床へのトランスレーション研究に用いられてきたが、正常組織への外科的侵襲は、術後痛モデルではなく、健常な四肢への外傷痛モデルともいえる。臨床で実際に遭遇する術後痛は、手術に伴い、皮膚だけでなく他組織・臓器への損傷や、原疾患による慢性炎症、血管新生、神経新生などが起こった部位への外科的侵襲が加えられて生じる。そこで、実際の手術や病巣を模した術後痛モデルの開発が必要である。そこで、ラット足底切開モデルにおける深部筋損傷や、足底への慢性炎症作製後に切開を加えたモデルを開発し、術後痛遷延のメカニズムを解明した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
動物モデルでの術後痛は炎症物質の投与による炎症痛と同じ機序と考えられてきた。しかし炎症痛モデルの結果を元に、術後鎮痛薬・法を行なっても有用性を示さないことが散見された。そこでBrennanらがラット足底切開モデルを術後痛モデルとして発表し、このモデルが臨床上の術後痛をより反映することが示された。しかし、このモデルでは慢性術後痛を呈する動物はなく、亜急性期や慢性期の術後鎮痛のためには、より臨床を反映した動物モデルが求められている。われわれの今回開発した動物モデルは、長期間の遷延する術後痛を呈し、特に自発痛も長く続き、より臨床を反省しており、これらのモデルを用いて新たな治療が生まれる可能性がある。
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