研究課題/領域番号 |
19H03784
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56020:整形外科学関連
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
尾崎 敏文 岡山大学, 医歯薬学域, 教授 (40294459)
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研究分担者 |
藤原 智洋 岡山大学, 医歯薬学域, 助教 (80639211)
長谷井 嬢 岡山大学, 医学部, 客員研究員 (40636213)
杉原 進介 独立行政法人国立病院機構四国がんセンター(臨床研究センター), その他部局等, 医長 (60314671)
畑 利彰 岡山大学, 大学病院, 医員 (50880887)
横尾 賢 国立研究開発法人国立がん研究センター, 中央病院, レジデント (00781204)
清野 正普 独立行政法人国立病院機構四国がんセンター(臨床研究センター), その他部局等, 医師 (60756097)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
12,870千円 (直接経費: 9,900千円、間接経費: 2,970千円)
2021年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2020年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2019年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
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キーワード | 体液分子診断 / エクソソーム / 骨軟部肉腫 / 体液診断 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、バイオマーカーに極めて乏しい肉腫に対し、近年確立されつつある体液診断技術のあらゆる手法を検討することにより最も有用な方法を確立することである。エクソソームや循環核酸を用いて、肉腫において臨床的に有用な腫瘍由来循環分子を特定し実用化へ展開すること、特定標的分子による肉腫における新しい腫瘍進展機序を解明することが目的である。様々な肉腫に特異的な細胞外小胞や核酸を検出することにより、再発・転移や治療抵抗性のモニタリングにおける有効性の検証を行う。
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研究成果の概要 |
本研究では、①粘液線維肉腫(MFS)における疾患特異的microRNA(miRNA)の特定と腫瘍周囲への浸潤性との関連性、②滑膜肉腫(SS)における循環細胞外小胞(EVs)を標的とした予後予測因子の検索を行った。MFS, SSの細胞株から精製したmiRNAとEVsを網羅的解析し、miR-1260bとMCT1が同定された。miR-1260bはMFS患者血清で高発現し、浸潤性MFSで高値を示し浸潤性増殖との関連を示した。SS患者血清のMCT1発現レベルはSS患者の腫瘍量を反映していることが示された。MFSおよびSSを高感度にモニターする新しい体液分子診断技術を開発し、標的分子の検索が可能であった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、早期診断や病勢把握のためのバイオマーカーが存在しない高悪性度軟部肉腫に対し、新しい体液分子診断技術を開発した。腫瘍由来microRNAおよび細胞外小胞体をリキッドバイオプシーの手法を用いて、粘液線維肉腫(MFS)および滑膜肉腫(SS)における新しい診断ならびに治療標的にもなりうる標的分子を国際的に先駆けて同定した。本手法を標準化させることで、本邦の軟部肉腫におけるプレシジョンメディシンの確立に寄与することが期待される。
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