研究課題/領域番号 |
19H03792
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56030:泌尿器科学関連
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
田中 伸之 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (60445244)
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研究分担者 |
大家 基嗣 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 教授 (00213885)
三上 修治 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師(非常勤) (20338180)
小坂 威雄 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (30445407)
水野 隆一 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 准教授 (60383824)
松本 一宏 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (80366153)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2021年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2020年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2019年度: 7,410千円 (直接経費: 5,700千円、間接経費: 1,710千円)
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キーワード | 腎細胞癌 / 分子標的治療 / 免疫治療 / イメージング / シークエンス / 免疫療法 / RNAシークエンス / ライトシート顕微鏡 / 腫瘍内不均一性 / 免疫微小環境 / 膨張顕微鏡法 / 循環腫瘍細胞 / がん組織不均一性 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、先端の流体力学に基づく、血液中からの循環腫瘍細胞(CTC)濃縮システムを駆使し、腎がん分子標的治療患者からリアルタイムでCTC由来の癌幹細胞を回収し、シングルセルレベルで多層性解析を行う。得られる腎癌幹細胞トランスクリプトームを、ライトシート顕微鏡・膨張顕微鏡法により生体内で立体的に可視化し、治療耐性を促す癌幹細胞が生息するニッチ構造を3次元で明らかする。腫瘍内で混在するサブクローンや腫瘍免疫浸潤も全容を解明し、「がん組織多様性」克服の足掛かりとする。本研究は最終的に、癌幹細胞のオミックスデータや生息ニッチの位置・空間情報等、多角的なビックデータが閲覧可能なライブラリー構築を目指す。
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研究成果の概要 |
本研究で我々は、癌幹細胞やその癌幹細胞が生息する「立体的な癌幹細胞ニッチ」の解明に必要な研究基盤を整備した。①マウス腫瘍由来の「細胞単離→シングルセルRNAシークエンス」プロトコールは、ヒト腫瘍でも応用可能と考える。マウス腫瘍を最新のICELL8 cx Single-Cell System を利用し、8000を超える細胞のシークエンスを実装した、②独自のイメージング技術:DIIFCO法を臨床組織で実装し、癌幹細胞が生息するニッチ構造を3次元で可視化した、③多重免疫染色法を駆使した最新のsingle-cell pathologyで、臨床の腎細胞癌免疫微小環境を1細胞レベルで可視化した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
癌幹細胞を頂点とする細胞階層性が紡ぎ出す「がん組織多様性」をいかに克服するか、これが近年の癌研究における課題である。分子標的治療・免疫療法後に生き永らえる癌細胞はどのクローン(癌幹細胞)に由来し、どこ(どのような癌微小環境)に生息するのであろうか?治療耐性を促す癌幹細胞が生息するニッチ構造を、3次元で明らかにすることは、癌根絶に繋がる糸口であり、社会的な波及効果は大きい。今後も新規イメージングの臨床応用を視野とした基盤整備を進めるが、本研究で得られるイメージング技術の知見は、最終的にシングルセルRNAシークエンスと融合するためのプロトコール開発に繋げ、癌幹細胞ニッチの同定に活用したいと考える。
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