研究課題/領域番号 |
19H03805
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56050:耳鼻咽喉科学関連
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
平野 滋 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (10303827)
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研究分担者 |
椋代 茂之 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (00821860)
杉山 庸一郎 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (50629566)
斉藤 敦志 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 特任助教 (80573633)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,160千円 (直接経費: 13,200千円、間接経費: 3,960千円)
2022年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
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キーワード | 声帯再生 / 声帯瘢痕 / 再生医療 / 幹細胞 / 細胞増殖因子 / PRP / 羊膜 / 細胞治療 / 増殖因子治療 |
研究開始時の研究の概要 |
声帯が硬化し重度の音声障害をきたす声帯瘢痕、溝症には確立した治療法がなく、患者さんは長い病悩期間に苦しんでおり、早急の対応が必要である。我々は再生医療を駆使した先端的治療法開発のための研究を推進する。そのために、重症度別声帯瘢痕動物モデルの確立、病態に応じた声帯再生医療の指針の作成、軽度声帯瘢痕に対する治療戦略の構築、重度声帯瘢痕に対する治療戦略の構築、プラズマリッチ血小板(PRP)の声帯再生効果の検証、声帯粘膜の羊膜による全置換再生についての基礎実験を、臨床応用を目指して行う。これらの成果が声帯瘢痕で苦しむ患者さんの福音となることを期待している。
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研究成果の概要 |
声帯瘢痕に対する再生医療を駆使した先端的治療法開発のために、重症度別声帯瘢痕動物モデルの確立、病態に応じた声帯再生医療の指針の作成、軽度・重度声帯瘢痕に対する治療戦略の構築、プラズマリッチ血小板(PRP)の声帯再生効果の検証、声帯粘膜の羊膜による全置換再生についての基礎実験を行った。その結果、軽度声帯瘢痕に対しては細胞増殖因子単体、もしくは幹細胞移植で十分な効果が得られること、重症声帯瘢痕にはPRPや羊膜移植が有効な可能性を示した。細胞増殖因子のコンビネーションや、細胞増殖因子と脂肪由来間葉系幹細胞のハイブリッドについては有意な上乗せ効果は今のところ確認できておらず、今後の検討を要する。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
声帯瘢痕は永続的で重度の音声障害をきたし、治療法が確立されていないがために、患者は長期に渡り病悩に苦しめられている。この解決のためには再生医療しか道はなく、世界的に多くの基礎研究が行われているものの、未だ決め手がないのが現状である。声帯瘢痕の重症度別の治療戦略が重要であり、今回の研究成果から軽度~中等度の瘢痕はほぼ解決でき、臨床応用の段階である。重度瘢痕について、本研究成果より効果的な治療法が見いだせる可能性がでてきた点、画期的な展開と考えている。さらなる研究により臨床応用に至れば苦しんでいる患者の福音となり、社会的意義は極めて大きいと考えられる。
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